【JA女性組織活動体験発表】(2)この地域を、次世代に繋ぐ、私たち 山梨県 JA南アルプス市女性部 保坂美紀子さん2025年1月23日
1月22日に行われた第70回JA全国女性大会で地区代表に選ばれたJA女性組織活動体験発表の概要を紹介する。
私は三姉妹の長女。祖父からは「おまえはこの家の総領だ」と刷り込まれて育てられた記憶があります。結婚し実家を離れていましたが、妹たちが嫁ぐのをきっかけに夫とともに実家に戻り、父母と一緒に果樹農家をしています。
幼い頃から身近にあった農家の暮らし。私たちの地域を守っていこうと心に決めました。ただ、昔は当たり前だった地域の「結」の弱まりを感じ、とくに若い農業者が協力して地域に参加できるような場所を見つけられずにいました。
そんなとき母に連れられて女性部に参加した同世代の女性農業者との繋がりができ、そのメンバーを中心に非農家の友人にも声をかけて山梨県では初めてとなるフレッシュミズの立ち上げに参加することになりました。
メンバーは農業者と非農業者が約半分づつ。地域への想いを共有できる居場所が見つけられた感じがしました。
設立2年目には地産地消、直売所提案、販路拡大などフレミズとJA職員でプロジェクトを立ち上げました。
直売所では品種による食味の違いなどポイントを説明するポップを作成し、店頭に販売スタッフとして立ちました。また、規格外のさくらんぼを地元の菓子店などに使ってもらう活動も行いました。
スモモの販路拡大とロス削減のためフレミズでアイデアを出し合い、ピューレなど10種類のメニューを用意し試食会を開催したところ、いくつかの企業と商品開発の話が進んでいます。
活動を通じて母と一緒に正組合員となり、JA運営や地域の農業のことを話す時間も増えました。
同じ志や目的を持つ仲間と活動する場を持てたことで安心感が自信に繋がってきています。幼い頃に見た「結」の姿はとても豊かな光景でした。祖父母たちが繋いできた地域の精神を私たちの時代にあった形でしっかりと受け継ぎ、娘の世代へとバトンを繋いでいきます。
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