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高齢・過疎化する団地の課題解決策を議論 東京・多摩ニュータウンの「ネコサポステーション」で研修 JA全中教育部・ミライ共創プロジェクト(2)2025年2月26日

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JA全中教育部は2月13、14日、東京都の多摩市と町田市でミライ共創プロジェクトの第4セッションを実施し、高齢化と人口減少に直面する多摩ニュータウンで社会・地域課題解決のビジネスを行うヤマト運輸の「ネコサポ」事業の視察と議論を行った。全国のJAから11人が参加した。

社会課題解決ビジネスのあり方
ヤマト運輸の櫻井敏之執行役員が解説

ヤマト運輸の櫻井敏之執行役員ネコサポ事業開発エリアマネジメント推進統括

ヤマト運輸の櫻井敏之執行役員ネコサポ事業開発エリアマネジメント推進統括

視察の後、ヤマト運輸の櫻井敏之執行役員ネコサポ事業開発エリアマネジメント推進統括が「ヤマト運輸の社会課題解決ビジネス~地域との共創領域における取り組み~」をテーマにネコサポ事業を解説した。

櫻井氏はネコサポに限らず、地域課題解決型ビジネスでは「最初に地域や社会、お客様の"課題"、次に自社とパートナーの"リソース"、そして(経営者の)"思いや覚悟"が必要」と指摘。JAも営業拠点や人員など自前の「リソースを使った方がいい。それがない"飛び地"に行くと大変」とした。

ネコサポは一時全国で12拠点まで増えたが、収益性の問題から直近でオープンした拠点を除けば5店舗。多摩市からスタートしたのは「高齢化による生活の課題解決」で、経営陣の強い思いや覚悟もあった。しかし、家事は「引っ越し事業のリソースはあったものの、コスト面や宅急便の宣伝などが弱かった」と自社リソースの活用が十分でなかった点を反省材料に挙げる。「検討していた農畜産物の直売所も難しいのでストップしている」という。

一方、町田木曽はJKK東京からの賃借でコストを抑制でき「地域特産品の販売もできるので収益は改善できる」。高齢者の生活支援などで地域の包括支援センターなど外部との情報連携も生かしている。

オーバーツーリズム対策も

新たな課題解決も進めている。昨年オープンした戸塚駅西口では「副業で個人事業主が増え、EC(ネット販売)の商品整理の場所が必要」という課題を設定し、検証している。もう一つは「オーバーツーリズムの解消」。大阪のなんば駅前に開設した営業所には荷物発送に加えて自動手荷物預け機を導入した。スマホのQRコードでスーツケースの収納を管理できる自動ロッカーを設置し、最大80個を収容できる。「いずれは観光案内も行い、ニーズの強い観光特化型の店舗を増やす」考えだ。

高齢者対策も継続する。「クロネコ見守りサービス」は発信機能を備えた「ハローライト」をベンチャー企業との協業で提供。24時間操作がない場合に家族に通知する。通知先からの依頼で営業所のスタッフが代理訪問するサービスで、月額1078円(税込み)だけで利用できる。月間15件ほどの訪問依頼があり「救急搬送するなど孤独死を免れたケースもある」という。今後は「サービスのスペックを上げて4月から値上げ」する予定だ。

高齢者福祉では自治体との連携協定も進めており、申し込み件数は累計約1万3000件、37市区町村に及んでいる。内容は生活の見守りや詐欺撃退機器導入、ふるさと納税の代行、農産物の輸出など様々だ。

最後に、北海道奥尻での「地域のみらい」制作所に触れた。商店の廃業で日常の買い物がままならない奥尻島で、ドラッグストアとの連携により、奥尻島出身者のスタッフが移動販売車を運営し、食品や日用品を販売している。「社会インフラだと自認しており、できるだけ継続したい」考え。こうした取り組みを含めて「現在の自社の最大の課題はネットワークの維持」と結んだ。

地域の課題を探るワークショップ

講演後のワークショップ

講演後のワークショップ

現地視察と講演を受けて、参加者はヤマト運輸の肱黒聡美ネコサポ事業開発部ネコサポ事業推進課課長のファシリテートによるワークショップを行った。視察と講演を受けて町田木曽地域の課題を抽出し、それを3つのグループに分かれて再定義し、目指す姿と解決策を議論した。

最初のグループは、高齢化で若い人が少なく地域のコミュニケーションも少ないことを課題に挙げ、子育て世代よりも高齢者が住みやすい環境の整備のため、学びや趣味で「高齢者が教えてあげられる」ような場作りを解決策とした。二つ目のグループは、二つの団地間の行き来がなく買い物や医療機関なども分かれている非効率性の解決が課題とし、エリア間の交流を高めることで機能を集約し、施設も統合できるとした。三つ目のグループは商店街が老朽化し閉店が多いことを課題として、若い世代が出店できるような誘致策などを提案した。

議論を受け、渡辺係長が地域の実情を解説を加えた。まず、二つの団地は開発主体が異なり、家賃の差から生じる所得差があり交流の妨げになっていること。高齢化に加えて人口減少も続いていること。商店街とネコサポステーションとの連携で地域間の交流が進みつつあること。また、若い世代への補助制度の存在もあり「NPOや社会福祉法人の施設など高齢者の居場所はあり、子育て世代に向けた取り組みが要望され、多世代交流が求められている」とした。また、高齢者が動く動機づけが求められており「子ども関係や新しいことへの挑戦、教えてあげられる場作りは大事」とした。最後に「今後の全国への出店の際には、JAとも連携したい」とまとめた。

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