JA帯広かわにし「十勝川西長いもとろろ」など宇宙日本食5品目がISSに搭載2025年3月17日
JA帯広かわにし(北海道帯広市)が、株式会社極食と共同で開発に取り組み、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)に認証されている「十勝川西長いも」を主原料とした宇宙日本食5品目が、大西卓哉宇宙飛行士の国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在ミッションにおいてISSに搭載された。
ISSに搭載される「十勝川西長いも」の宇宙日本食
宇宙日本食は、食品メーカーなどが提案する食品をJAXAが定める宇宙日本食認証基準と照らし、基準を満足している場合に宇宙日本食として認証するもの。ISSに滞在する日本人宇宙飛行士に、日本食の味を楽しんでもらい、長期滞在中の精神的ストレスをやわらげ、パフォーマンスの維持・向上につながることを目的として開発されており3月14日現在、31社/団体の56品目が宇宙日本食に認証されている。
「十勝川西長いも」は、JA帯広かわにしをはじめとする北海道十勝管内の10JAで生産されており、肥沃な大地、昼夜の寒暖差できめ細かく真っ白な肉質と粘りのある長いもが育つ。広域産地化で通年供給を可能にするとともに、生産者の弛まぬ努力で安全・安心を追求しブランド化を進め、海外輸出にも取り組んできた。
JA帯広かわにしが、究極の安全・安心を目指し、次なる挑戦の舞台としたのが宇宙。「十勝川西長いも」を主原料とした宇宙日本食を発案し、製造を極食に委託することで共同開発に取り組んだ。宇宙日本食認証には様々な基準・審査があり、HACCPと同等の衛生管理体制に加え、食品の衛生性、栄養性、品質、保存性、包装の完全性、ISSでの調理性、輸送性等が要求される。5年7か月の開発期間を経て認証基準を全てクリアし、2023年11月14日、「十勝川西長いもとろろ」など5品目が、JAXAから宇宙日本食として認証された(認証主体は株式会社極食)。
大西卓哉宇宙飛行士は、日本時間の3月15日8時過ぎに、アメリカ・フロリダ州のケネディ宇宙センターから、スペースXのクルードラゴン宇宙船で打ち上げられ、16日午後1時過ぎ、国際宇宙ステーションへのドッキングに成功した。今後約半年間、ISSに長期滞在する予定で、大西さんは「きぼう」日本実験棟における科学実験、ISSの各施設の維持保全等を実施。また、ISS船長として、ISS全体のミッションの達成と全搭乗員の安全確保に向けて指揮をとる。
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