コシヒカリの魅力、磨き上げ 7つの基準に生産者の誇り JA福島さくら2025年3月19日
(一社)農協協会と農協研究会が開いた新春のつどいの福引にご提供いただいた景品から、JA福島さくらのASAKAMAI887を紹介します。
コシヒカリの魅力を磨き上げたASAKAMAI 887
明治時代の開拓で、福島県郡山市は豊かな水田が広がった。この地で育てられた郡山産のブランド米「あさか舞」は、おいしいお米として高い評価を得ている。
ところが東日本大震災後、風評被害によって価格が下がり、業務用米として安価に扱われてきた。こうした課題状況に立ち向かい、「米どころ郡山」の地位と誇りを取り戻すべく、独自に設けた7つの高い生産基準を満たす米づくり栽培に取り組むが始動した。米の王様「コシヒカリ」を極限まで磨き上げた究極の米「ASAKAMAI887」プロジェクトである。
米という漢字は「八」「十」「八」という3つの文字から成り立つ。米作りには88の手間がかかるから、とされる。ASAKAMAI 887は、88の手間に加え、以下の7つの厳格な生産基準を満たした米のみが冠することができる最高級米である。
基準1 食味値88点以上
食味値は米のおいしさを示す指数で最高は100点。日本米の平均は60~65点で、70点以上が良質米といわれる。ASAKAMAI 887は「88点以上」を基準としている。
基準2 タンパク質含有量6.1%以下
米はタンパク質が少ないほど、ふっくらと炊きあがり食味が向上する。日本米の平均含有量は7.4%だが、ASAKAMAI 887はそれを大きく下回る「6.1%以下」に基準を設定した。
基準3 ふるい目2.0mmで選別
平均的な米粒のふるい目は1.8〜1.9mmだが、ASAKAMAI 887は2.0mmという大きなふるい目を使用し大粒のお米のみを選別。粒ぞろいが非常に良いことから、口に入れたときの舌や歯ざわりが良く、食味が向上している。
基準4 整粒歩合80%以上
整粒歩合は米の状態を見極める基準のひとつで、一定量の玄米のなかできちんと整った形をしている米粒の割合を示す。一等米が70%以上だが、ASAKAMAI 887はそれを上回る基準を満たしている。
基準5 特別栽培米
国が定めた「特別栽培農産物に係る表示ガイドライン」に基づき、慣行米より「節減対象農薬の使用回数が50%以下、化学肥料の窒素成分量が50%以下」で栽培された米。福島県特別栽培農産物認証制度による認証を受けている。
基準6 GAP認証
ASAKAMAI 887の生産者は、農業の生産工程の管理に取り組むGAP認証を受けている。生産現場において食品の安全確保、環境の保全、労働の安全などの観点から安全に農業生産を実施するための管理ポイントを整理し、それぞれを記録・検証して農業生産を行っている生産者によって栽培された米である。
基準7 カーボンニュートラル水田
温暖化に影響する水田からのメタンガス発生を抑制するための取り組みとして、中干し期間を通常よりも延長する。それにより土壌中により多くの酸素が供給され、メタン生成菌の活動を抑制し、温室効果ガスの排出量を低減させる配慮がなされた水田で栽培されている。
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