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JAの活動:ヒント&ピント ~JAの広報誌から~

協同組合学ぶ場に2016年9月12日

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 JAの広報誌は組合員への「お知らせ」、組合員との「コミュニケーション」のほか、組合員の「教育」という重要な役割がある。協同組合は同じ志を持つ人の集まりであり、教育・研修は不可欠な組織である。教育というとどうしても堅い話になりがちだが、それを誰にでも分かるように説明するのが広報誌である。特に現在、農協改革が大きな課題になっており、政府の思惑通り進むと、農協組織はその存在意義を失いかねない情勢にある。役職員はもちろん、組合員の「教育」がいま、大変重要になっている。広報担当者も自らの教育と考え、協同組合についての企画を積極的に編集したい。

◆「おおきなかぶ」で【JAみのり】

「おおきなかぶ」で【JAみのり】 兵庫県JAみのりの「MINORI」9月号は、「広がれ、協同の輪!」のタイトルで協同組合のイロハを説明している。それも協同組合の紹介でよく使われるロシア民謡の「おおきなかぶ」になぞらえ、管内地域の協同組合の成り立ちや取り組みを追って説明している。
 そのなかにミニコラムを設け、協同組合の株式会社との違い、准組合員制度ができた背景、地域社会との関わりなど、今日、農協改革で問題になっていることをさらりと説明。さらに産業組合時代から知る組合長経験者、JA女性会の代表、非農家の組合員を登場させ、それぞれのJAへの思いを紹介している。「協同組合、はじまりのはじまり」、「非農家だって、女性だって、みんな集まれ」、「そして次代の子どもたちへ」。この小学生でも分かる見出しのなかに、編集者の思いが伺える。


◆「2頭のロバ」から【 JA清里町】

「2頭のロバ」から【 JA清里町】 いささか"古典"の範疇に入るかも知れないが、北海道のJA清里町の「きよさと組合だより」8月号の「今こそJA!~その意義と役割~」は、「2頭のロバ」から「協同」の意義を説き起こしている。これもお馴染みの、繋がれた2頭のロバが協力して餌を食べる絵だが、一緒に食べるだけでなく、協同して繋がれたヒモを断ち切ることも大切だと話題提供しながら、「いま協同という言葉の意味を一人ひとりが考える時期にきている」と、議論を呼びかけている。
 その上で、JAと株式会社の違いを表にしてわかりやすく説明。さらに「ロッチデールの公正先駆者組合はなぜ生まれたか」、「ライファイゼンの農村信用組合」について説明している。リード文で、マスコミ等のJA批判に触れ「JAのことをよく理解していない、事実無根のものが存在する」ので、「まずは私たちのJAが果たしている意義や役割について考えてみることにしよう」と、掲載の主旨もはっきりしている。
 1回切りの単発でなく、連載で企画したい。レイアウト、見出しの工夫も欲しい。


◆農政課題に迅速対応【JAさがみ】

農政課題に迅速対応【JAさがみ】 農政の変化には迅速に対応したい。発行日・回数に限界があり、ニュース的には扱いにくいが、"料理"の仕方はいろいろある。
 神奈川県のJAさがみの「さがみ」8月号は「改正農協法に取り組んでいます」で、今年4月改正された農協法のポイントを紹介し、農業所得の向上、役員選出についてのJAの対応について、イメージ写真をつけて説明している。
 組合員に農政とJAの動きを知ってもらうことが大切である。

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