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JAの活動:今村奈良臣のいまJAに望むこと

【今村奈良臣のいまJAに望むこと】第73回 JA-IT研究会 第50回記念公開研究会の紹介と講話ならびに討議(Ⅲ)2018年12月22日

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今村奈良臣・東京大学名誉教授

 熊本県知事 蒲島郁夫氏よりのメッセージの紹介

 熊本県知事蒲島郁夫氏はJA-IT研究会第50回大会にご出席し、記念講演を頂くこととなっていたが、公務ご多忙のため欠席せざるを得なくなった。そこで、以下に紹介する記念とお祝いのメッセージを寄せて頂いた。なお、蒲島知事は若い頃、農協職員としても活動されていたことをつけ加えておきたい。

 

◇      ◇

 

JA-IT研究会 第50回公開研究会に寄せて
熊本県知事 蒲島郁夫

 

 熊本地震からの復旧・復興に際し、全国の皆様からいただきました多大なる御支援に対し、県民を代表し、改めて感謝申し上げます。
 現在、知事を務めている私は、今から50年前、熊本県の稲田村農協に勤務したのち、牧場主になる夢を抱いて、農業研修生としてアメリカに渡りました。
 アメリカの大学で学ぶ中で、進路はもう一つの夢であった政治を志す道へと変わりましたが、今でも、大きなチャンスを与えてくれた農協への感謝の思いを忘れたことはありません。
 私が人生で大切にしている言葉は「逆境の中にこそ夢がある」です。知事になった今も、変わらず持ち続けている信条です。農業を取り巻く環境は、後継者の問題や海外とのし烈な競争など、厳しさを増しています。このような逆境の中でこそ、農業に大きな「夢」を抱いて欲しいと思うのです。
 そして、この農業を守り、支え、発展させていくことが私の「夢」です。
 そのため、本県では、「稼げる農業」、「世界と戦えるくまもとの農業」を政策の目標に掲げ、魅力ある商品づくり、スマート農業の推進、農地集積の加速化等による、価格(P)、生産量(O)、コスト(C)の最適化等に全力で取り組んでいます。
 本県の平成29年の農業産出額は3,498億円と8年連続で増加しました。熊本地震で被災する中で、このような成果を上げることができたのは、生産者や農協系統の皆様の熱意と高い技術によるものであり、熊本の誇りであると考えます。
 本県が我が国有数の農業県として食料供給の役割を担っていくためには、地域社会のインフラである農協が果たす役割は大きく、今後も地域農業の再建に向けて大きく寄与していただけるものと期待します。そのために、農協の皆様には、生産者の皆様とともに知恵を絞り、生産者を力強く支えていただきたいと心から願っています。50年先、100年先の「未来につながる農業」を目指し、ともに手を携えて、頑張って参りましょう。
 最後に、JA-IT研究会の益々の御発展と会員の皆様の御健勝をお祈り申し上げ、私のメッセージといたします。

 

本シリーズの記事一覧は下記リンクよりご覧下さい。

今村奈良臣・東京大学名誉教授の【今村奈良臣のいまJAに望むこと】

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