JAの活動:今さら聞けない営農情報
【今さら聞けない営農情報】第24回 土壌の改良(8)鉄2019年10月28日
前回までに、土壌改良の基礎として「pH」「EC」「CEC」「塩基類」「リン酸」「窒素」「腐植の意味と改良の仕方」を紹介しました。今回は、鉄について紹介します。
1.鉄とは
子供のころ、磁石を砂場に擦り付けて砂鉄をつける実験を行ったことを覚えておられると思いますが、鉄は日本の土壌に多く含まれています。
鉄は、土壌の中で遊離酸化鉄(Fe2O3 1.5~4%)に保つことが重要です。
一方、畑地では鉄分が不足することは少なく、鉄の欠乏症が起こるときは、土壌がアルカリに偏っているなどで、鉄が溶けにくくなっていることが原因であることが多いです。
このような場合には、鉄の吸収を邪魔している原因を取り除くように、pHの矯正といった対策が必要になります。
2.鉄の測定
鉄の測定には、Na2S2O4-EDTA法で抽出し、比色法で測定し、Fe2O3の割合(%)で表します。
3.鉄の改良
鉄の改良は水田に限られます。遊離酸化鉄が少ない場合には、土壌に転炉さいなどの含鉄資材を施用します。または、鉄の溶脱によって、作土の下層に鉄分が移動していることもあるので、このような場合には天地返しによって改善できます。ただし、下層と作土を測定し、その合計が遊離酸鉄含有量の適正レベルに足りない場合には、足りない分だけ含鉄資材を補ってやる必要があります。
本シリーズの一覧は以下のリンクからご覧いただけます。
【今さら聞けない営農情報】
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(139)-改正食料・農業・農村基本法(25)-2025年4月26日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(56)【防除学習帖】第295回2025年4月26日
-
農薬の正しい使い方(29)【今さら聞けない営農情報】第295回2025年4月26日
-
1人当たり精米消費、3月は微減 家庭内消費堅調も「中食」減少 米穀機構2025年4月25日
-
【JA人事】JAサロマ(北海道)櫛部文治組合長を再任(4月18日)2025年4月25日
-
静岡県菊川市でビオトープ「クミカ レフュジア菊川」の落成式開く 里山再生で希少動植物の"待避地"へ クミアイ化学工業2025年4月25日
-
25年産コシヒカリ 概算金で最低保証「2.2万円」 JA福井県2025年4月25日
-
(432)認証制度のとらえ方【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年4月25日
-
【'25新組合長に聞く】JA新ひたち野(茨城) 矢口博之氏(4/19就任) 「小美玉の恵み」ブランドに2025年4月25日
-
水稲栽培で鶏ふん堆肥を有効活用 4年前を迎えた広島大学との共同研究 JA全農ひろしま2025年4月25日
-
長野県産食材にこだわった焼肉店「和牛焼肉信州そだち」新規オープン JA全農2025年4月25日
-
【JA人事】JA中札内村(北海道)島次良己組合長を再任(4月10日)2025年4月25日
-
【JA人事】JA摩周湖(北海道)川口覚組合長を再任(4月24日)2025年4月25日
-
第41回「JA共済マルシェ」を開催 全国各地の旬の農産物・加工品が大集合、「農福連携」応援も JA共済連2025年4月25日
-
【JA人事】JAようてい(北海道)金子辰四郎組合長を新任(4月11日)2025年4月25日
-
宇城市の子どもたちへ地元農産物を贈呈 JA熊本うき園芸部会が学校給食に提供2025年4月25日
-
静岡の茶産業拡大へ 抹茶栽培農地における営農型太陽光発電所を共同開発 JA三井リース2025年4月25日
-
静岡・三島で町ぐるみの「きのこマルシェ」長谷川きのこ園で開催 JAふじ伊豆2025年4月25日
-
システム障害が暫定復旧 農林中金2025年4月25日
-
神奈川県のスタートアップAgnaviへ出資 AgVenture Lab2025年4月25日