JAの活動:今さら聞けない営農情報
コンプライアンス18 労働基準法【今さら聞けない営農情報】第76回2020年11月7日
近年、各産業で人手不足が大きな問題となっていますが、農業現場では、農業従事者の高齢化とあいまって特に深刻です。このため、様々な農業労働力支援の取り組みが進み、外部労働力に頼ることも多くなっています。
その際把握しておかなければならない法律が労働基準法です。
労働基準法とは、昭和22年4月7日に定められた、日本国内で働く労働者の労働条件に関する最低基準を定める法律です。日本国憲法第27条第2項の規定(「賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は、法律でこれを定める。」)に基づいて制定された重たい法律です。
この他、労働に関する法律には、労働組合法、労働関係調整法の2つがあり、労働基準法と合わせて労働三法と呼ばれています。
労働基準法は、計13章から成り、表のような内容を含んでいます。
実は、農業者(農業を生業とする個人事業主)は労働基準法の適用外となっており、労働基準法の規制は受けません。これは、農業が適用除外なのではなく、農家が個人事業主であり、被雇用者ではないためだからです。したがって、農家が雇用する労働者は、被雇用者となりますので、農家は雇用者となって、労働基準法の規定にそって雇用しなければなりません。
近年増えている外国人技能実習生は、技能実習という研修の意味合いが強いですが、農業現場に入った際には、この労働基準法の適用を受けます。そのため、技能実習生を受け入れている農家は、労働基準法に定められた労働条件を提供しなければなりません。
このように、労働基準法は、家族経営ではなく、外部労働力を取り入れた営農が増えた昨今では、より身近な法律となっています。次回以降、営農場面で必要となる法の内容をひも解いてみます。
重要な記事
最新の記事
-
米価 過去10年で最高値 60kg1万5865円 対前年比114%2024年7月17日
-
【東京農業大学鼎談】実学主義の価値(2)DX戦略にも地域色拡充2024年7月17日
-
【東京農業大学鼎談】実学主義の価値(3)JAは食・農の好循環先導を2024年7月17日
-
「小さな協同」実践 JA松本ハイランドの自己改革 新世紀JA研究会全国セミナー2024年7月17日
-
「きっトラ」と「もし寅」【小松泰信・地方の眼力】2024年7月17日
-
【訃報】生活クラブ生協連の加藤好一顧問が逝去2024年7月17日
-
【人事異動】農水省(7月16日付)2024年7月17日
-
【注意報】ナシ、ブドウなどに果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 三重県2024年7月17日
-
ガチャピン・ムックとコラボ「ニッポンエール」グミ発売 JA全農2024年7月17日
-
日本農業の未来をけん引する人材育成へ 宮城県加美農業高校とNTT東日本グループが連携2024年7月17日
-
唐沢農機サービス「夏の大展示会」開催 200台を超える農機具を展示2024年7月17日
-
【注意報】大型斑点米カメムシ類、カスミカメムシ類による斑点米発生に注意 千葉県2024年7月17日
-
【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 県下全域で多発のおそれ 岩手県2024年7月17日
-
「第3回 全国桃選手権」開催 全国から45品がエントリー 日本野菜ソムリエ協会2024年7月17日
-
ハウス栽培向け環境制御システムのラインアップを拡充 クボタ2024年7月17日
-
【役員人事】石巻埠頭サイロ(4月1日付)2024年7月17日
-
葉の光合成速度の低コスト・低労力・高速推定法を開発 農研機構2024年7月17日
-
表参道で佐賀県産「いちごさん」絶品ひんやりスイーツ「いちごさんどう2024夏 」開催2024年7月17日
-
長野県塩尻市と山口県岩国市の歴史的風致維持向上計画を認定 農水省など2024年7月17日
-
生とうもろこしまるかじり 昭和村で農業体験開催 パルシステム群馬2024年7月17日