JAの活動:今さら聞けない営農情報
コンプライアンス19 労働基準法3【今さら聞けない営農情報】第78回2020年11月21日
農業に限らず、労働力不足を補う手段として、何かと話題になるのが外国人技能実習生制度です。
この制度は、途上国から人材が日本国に一定期間滞在し、日本の様々な産業技能を学び、自国に帰って、その学んだ技術を活用して自国の産業発展に役立ててもらう「人づくり」のための国際協力の推進のためにあり、最長で5年間の受け入れ期間が設けられています。
なので、本来は技能実習であるため、一連の技能を習得するための研修計画を立て、それにそって技術を磨いてもらう必要があり、単なる農作業を手伝ってもらう労働力として受け入れることはできません。
技能実習法にも、「技能実習は、労働力の需給の調整の手段として行われてはならない」(法第3条第2項)と記されており、実習生を受け入れる側は、このことをしっかりと認識しておく必要があります。
ただし、実習を進める場合には、それ相応の役務が発生するため、それに応じた報酬を支払わなければならず、その時の賃金等の労働条件は、日本の労働者並みに労働基準法の定めに従わなければならないようになっています。
つまり、外国人技能実習生には、日本の労働者並みの給料をもらいながら技能を習得できる権利を与えられていることになります。
このため、外国人技能実習生を受け入れるためには、日本国内で不自由なく生活できるように住居を世話したり(福利厚生)、通勤手段の提供などをおこなった上で、研修計画の作成、給与の支払いなどが必要になります。また、それらがきちんと実行されているか監視する監理団体の指導や査察も受けなければなりません。
外国人技能実習生を受け入れる方法には、2つの型があり、企業単独型と団体監理型に分けられます。農業の場合は、団体監理型がほとんどで、農業協同組合や関連協会等の営利を目的としない団体(監理団体)が技能実習生を受け入れ、農家個人や農業法人等(実習実施者)に預けて技能実習を実施する方式が取られています。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(119) -改正食料・農業・農村基本法(5)-2024年11月23日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践 (36) 【防除学習帖】第275回2024年11月23日
-
農薬の正しい使い方(9)【今さら聞けない営農情報】第275回2024年11月23日
-
コメ作りを担うイタリア女性【イタリア通信】2024年11月23日
-
新しい内閣に期待する【原田 康・目明き千人】2024年11月23日
-
基本法施行後初の予算増確保へ JAグループ基本農政確立全国大会に4000人 生産者から切実な訴え2024年11月22日
-
「適正な価格形成」国関与で実効的に JA群馬中央会・林会長の意見表明 基本農政確立全国大会2024年11月22日
-
JAグループ重点要望実現に全力 森山自民党幹事長が表明 基本農政確立全国大会2024年11月22日
-
農林水産省 エン・ジャパンで「総合職」の公募開始2024年11月22日
-
鳥インフル 米モンタナ州、ワシントン州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年11月22日
-
鳥インフル オランダからの生きた家きん等 輸入を一時停止 農水省2024年11月22日
-
11月29日「ノウフクの日」に制定 全国でイベント開催 農水省2024年11月22日
-
(411)「豚ホテル」の異なるベクトル【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年11月22日
-
名産品のキャベツを身近に「キャベツ狩り選手権」開催 JA遠州中央2024年11月22日
-
無人で水田抑草「アイガモロボ」NEWGREENと資本業務提携 JA三井リース2024年11月22日
-
みのるダイニング名古屋店開業2周年「松阪牛ステーキ定食」特別価格で提供 JA全農2024年11月22日
-
【スマート農業の風】農業アプリと地図データと筆ポリゴン・eMAFF農地ナビ2024年11月22日
-
自動運転とコスト【消費者の目・花ちゃん】2024年11月22日
-
イチゴ優良苗の大量培養技術 埼玉農業大賞「革新的農業技術部門」で大賞受賞 第一実業2024年11月22日
-
「AGRIST Aiサミット 2024」産官学金オープンイノベーションで開催2024年11月22日