JAの活動:今さら聞けない営農情報
SDGs 15【今さら聞けない営農情報】第94回2021年3月20日
17のゴールと169のターゲットが定められたSDGs。「行動の10年」として、国民一人ひとりにできることをしっかりと考え、一歩踏み出す姿勢が求められています。「いまさら聞けない営農情報」では、SDGsのうち農業に関係する項目について、農業関係者がどのように取り組んだらいいのかを考察しています。
さて今回は、SDGsゴール14番目「14.海の豊かさを守ろう」を紹介します。
このゴールの意味は、「海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し、持続可能な形で利用する」で、10のターゲットがあります。
このターゲットの概要は表のとおりですが、農業に関係するターゲットは1つ、14.1「2025年までに、海洋ごみや富栄養化を含む、特に陸上活動による汚染など、あらゆる種類の海洋汚染を防止し、大幅に削減する。」です。
一見農業と海洋は関係なさそうですが、農地と海洋は河川でつながっており、実は豊かな海洋資源を得るために、農業も積極的に関わることができるのです。それは、海洋汚染の防止と大幅な削減に取り組むことで実現できます。
「6.安全な水とトイレを世界中に」でも紹介しましたが、農業は限りある水資源を活用させてもらって営んでおり、水を使い、使った水を河川に排出しています。この排出する水に、農地で使いきれなかった肥料分が含まれていると河川のゴール地点に富栄養化を起こすことになり赤潮などの原因を作ってしまいます。このため、農地の状態を土壌分析などにより正しく把握し、必要な分だけ施肥したり、局所施肥など流出を軽減する施肥法の選択など、河川に流れ出す肥料分を極力少なくする取り組みを着実に行うことが海洋汚染を防ぐことにつながります。
また、被覆肥料のコーティングを海洋で溶ける材質に変更したり、被覆殻を流出させない施肥方法の開発などによって、近年の海洋汚染の一因であるマイクロプラスティック排出流出量を削減することができます。
どのターゲットもそうですが、できることはしっかりと目標をもって実行していくようにしたいものです。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(119) -改正食料・農業・農村基本法(5)-2024年11月23日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践 (36) 【防除学習帖】第275回2024年11月23日
-
農薬の正しい使い方(9)【今さら聞けない営農情報】第275回2024年11月23日
-
コメ作りを担うイタリア女性【イタリア通信】2024年11月23日
-
新しい内閣に期待する【原田 康・目明き千人】2024年11月23日
-
基本法施行後初の予算増確保へ JAグループ基本農政確立全国大会に4000人 生産者から切実な訴え2024年11月22日
-
「適正な価格形成」国関与で実効的に JA群馬中央会・林会長の意見表明 基本農政確立全国大会2024年11月22日
-
JAグループ重点要望実現に全力 森山自民党幹事長が表明 基本農政確立全国大会2024年11月22日
-
農林水産省 エン・ジャパンで「総合職」の公募開始2024年11月22日
-
鳥インフル 米モンタナ州、ワシントン州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年11月22日
-
鳥インフル オランダからの生きた家きん等 輸入を一時停止 農水省2024年11月22日
-
11月29日「ノウフクの日」に制定 全国でイベント開催 農水省2024年11月22日
-
(411)「豚ホテル」の異なるベクトル【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年11月22日
-
名産品のキャベツを身近に「キャベツ狩り選手権」開催 JA遠州中央2024年11月22日
-
無人で水田抑草「アイガモロボ」NEWGREENと資本業務提携 JA三井リース2024年11月22日
-
みのるダイニング名古屋店開業2周年「松阪牛ステーキ定食」特別価格で提供 JA全農2024年11月22日
-
【スマート農業の風】農業アプリと地図データと筆ポリゴン・eMAFF農地ナビ2024年11月22日
-
自動運転とコスト【消費者の目・花ちゃん】2024年11月22日
-
イチゴ優良苗の大量培養技術 埼玉農業大賞「革新的農業技術部門」で大賞受賞 第一実業2024年11月22日
-
「AGRIST Aiサミット 2024」産官学金オープンイノベーションで開催2024年11月22日