JAの活動:今さら聞けない営農情報
みどりの食料システム戦略6【今さら聞けない営農情報】第102回2021年5月26日
前回まで5回に渡りその内容について紹介してきていますが、今回は、「3.ムリ・ムダのない持続可能な加工・流通システムの確立」を紹介します。
その内容は、(1)持続可能な輸入食料・輸入原料への切り替えや環境活動の促進、(2)データ・AIの活用等による加工・流通の合理化・適正化、(3)長期保存、長期輸送に対応した包装資材の開発、(4)脱炭素化、健康・環境に配慮した食品産業の競争力強化です。
具体的な取組・技術として、電子タグ(RFID)等の技術を活用した商品・物流情報のデータ連携、需給予測システム、マッチングによる食品ロス削減、非接触で人手不足にも対応した自動配送陳列等があげられています。
農業に関係するところでは、食品ロス削減に結び付く取り組みが重要になるでしょう。
取組事例に上がっている、需給予測システムによるマッチングでは、需要に見合った供給を行うように、生産から流通・消費に至るデータ連携を行うことにより、需給をマッチングすることが計画されています。しかし農業では、需要にあった生産調整の難易度は高く、特に天候に左右される露地作物では不可能に近く、約束の数量を供給するためには、予想需要量以上の作付けを余儀なくされる場合が多く、そのために余剰の作物が出て、圃場で廃棄せざるを得ないケースも想定されます。
「みどりの食料システム戦略」では、そういった場合に対応するため、余剰作物を粉末化するなどして、それらを3Dプリンターによる食品化や飼料化する技術開発が計画されています。
これらの実現により、消費需要に近い農業生産を行い、万が一余剰が出た場合でも、加工用原料とすることで、生産された農産物を極限まで余すところなく利用できるようになると考えられます。計画では、そう遠くない2030年ころの実現が目指されています。
重要な記事
最新の記事
-
米価 過去10年で最高値 60kg1万5865円 対前年比114%2024年7月17日
-
【東京農業大学鼎談】実学主義の価値(2)DX戦略にも地域色拡充2024年7月17日
-
【東京農業大学鼎談】実学主義の価値(3)JAは食・農の好循環先導を2024年7月17日
-
「小さな協同」実践 JA松本ハイランドの自己改革 新世紀JA研究会全国セミナー2024年7月17日
-
「きっトラ」と「もし寅」【小松泰信・地方の眼力】2024年7月17日
-
【訃報】生活クラブ生協連の加藤好一顧問が逝去2024年7月17日
-
【人事異動】農水省(7月16日付)2024年7月17日
-
【注意報】ナシ、ブドウなどに果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 三重県2024年7月17日
-
ガチャピン・ムックとコラボ「ニッポンエール」グミ発売 JA全農2024年7月17日
-
日本農業の未来をけん引する人材育成へ 宮城県加美農業高校とNTT東日本グループが連携2024年7月17日
-
唐沢農機サービス「夏の大展示会」開催 200台を超える農機具を展示2024年7月17日
-
【注意報】大型斑点米カメムシ類、カスミカメムシ類による斑点米発生に注意 千葉県2024年7月17日
-
【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 県下全域で多発のおそれ 岩手県2024年7月17日
-
「第3回 全国桃選手権」開催 全国から45品がエントリー 日本野菜ソムリエ協会2024年7月17日
-
ハウス栽培向け環境制御システムのラインアップを拡充 クボタ2024年7月17日
-
【役員人事】石巻埠頭サイロ(4月1日付)2024年7月17日
-
葉の光合成速度の低コスト・低労力・高速推定法を開発 農研機構2024年7月17日
-
表参道で佐賀県産「いちごさん」絶品ひんやりスイーツ「いちごさんどう2024夏 」開催2024年7月17日
-
長野県塩尻市と山口県岩国市の歴史的風致維持向上計画を認定 農水省など2024年7月17日
-
生とうもろこしまるかじり 昭和村で農業体験開催 パルシステム群馬2024年7月17日