JAの活動:今さら聞けない営農情報
有機農業とは26【今さら聞けない営農情報】第145回2022年4月9日
令和3年5月12日に決定された「みどりの食料システム戦略」では、有機農業の推進が大きな目標となっています。有機農業に取り組むあるいは拡大するためには、有機農業についてよく理解する必要があり、本稿では、その大元となる有機JAS規格について解説しています。過去3回(N0.137、No.138、No.139)に渡り、別表2の有機栽培で使用できる農薬等資材の概略をご紹介しました。現在、別表2で示された資材を使用する際の留意点を、別表2に掲載されている順番に沿って連番で紹介しています。
12.石灰硫黄合剤
赤色液体で卵の腐ったような臭いのする製剤で、果樹の黒星病などの各種病害やカイガラムシなど越冬する病害虫に高い効果があります。ただし、芽吹いた後に使用すると強い薬害が発生するので、休眠期である冬季に使用します。強アルカリ性で金属腐植性があるので、金属支柱などには注意が必要になります。
また、強い腐敗臭がし、また製剤の赤い色が付着するので、近隣に住居などがある場合は、ドリフトしないよう風向きには十分に留意して下さい。また作業者も被爆しないよう防護服や防護眼メガネなどの装備を着実に装着して使用するようにして下さい。
13.シイタケ菌糸体抽出物液剤
主にモザイク病などウイルス病の感染予防に使用されます。原液や希釈液で使用し、シンビジウムなどの株分け時に株ごと浸漬処理したり、手指や作業用器具を薬液に浸漬して、濡れた状態のままで作業を行います。薬液の濃度や浸漬時間については作物ごとに異なるので、使用前に必ず農薬ラベルを確認してください。
ウイルスが感染したあとに使っても全く効果がありませんので、本剤は、必ず感染前に使用するようにします。また、ウイルス病は感染した作物を触った手や器具で、健全な作物を触ると感染しますので、発病が確認されたら、病気になった作物は株ごと丁寧に抜き取り、他の健全な作物に病気の葉っぱなどが触れないように十分注意しながら、ほ場外に出して処分することも忘れないようにして下さい。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(159)-食料・農業・農村基本計画(1)-2025年9月13日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(76)【防除学習帖】第315回2025年9月13日
-
農薬の正しい使い方(49)【今さら聞けない営農情報】第315回2025年9月13日
-
【人事異動】JA全中(10月1日付)2025年9月12日
-
【注意報】野菜類、花き類、豆類にハスモンヨトウ 県内全域で多発のおそれ 兵庫県2025年9月12日
-
【注意報】果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 佐賀県2025年9月12日
-
【石破退陣に思う】農政も思い切りやってほしかった 立憲民主党農林漁業再生本部顧問・篠原孝衆議院議員2025年9月12日
-
【石破首相退陣に思う】破られた新しい政治への期待 国民民主党 舟山康江参議院議員2025年9月12日
-
【石破退陣に思う】農政でも「らしさ」出しきれず 衆議院農水委員会委員・やはた愛衆議院議員(れいわ新選組)2025年9月12日
-
ドローン映像解析とロボットトラクタで実証実験 労働時間削減と効率化を確認 JA帯広かわにし2025年9月12日
-
スマート農業の実践と課題を共有 音更町で研修会に150名参加2025年9月12日
-
【地域を診る】個性を生かした地域づくり 長野県栄村・高橋彦芳元村長の実践から学ぶ 京都橘大学学長 岡田知弘氏2025年9月12日
-
(452)「決定疲れ」の中での選択【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年9月12日
-
秋の味覚「やまが和栗」出荷開始 JA鹿本2025年9月12日
-
「令和7年台風第15号」農業経営収入保険の支払い期限を延長 NOSAI全国連2025年9月12日
-
成長軌道の豆乳市場「豆乳の日」前に説明会を実施 日本豆乳協会2025年9月12日
-
スマート農園を社会実装「品川ソーシャルイノベーションアクセラレーター」に採択 OYASAI2025年9月12日
-
ご当地チューハイ「寶CRAFT」<大阪泉北レモン>新発売 宝酒造2025年9月12日
-
「卵フェスin池袋2025」食べ放題チケット最終販売開始 日本たまごかけごはん研究所2025年9月12日
-
「日本酒イベントカレンダー 2025年9月版」発表 日本酒造組合中央会2025年9月12日