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JAの活動:今さら聞けない営農情報

有機農業とは66【今さら聞けない営農情報】第185回2023年1月28日

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国は、肥料原料の価格高騰に対応した肥料価格高騰対策事業を実施し、海外原料に依存している化学肥料の低減や堆肥等の国内資源の活用等に取り組む農業者に対し、肥料コスト上昇分の一部(7割)を支援しています。この事業は、15項目に上る化学肥料低減に向けた取り組みのうち、2つ以上を実行または強化・拡大することで補助を申請できます。

今回は、⑥食品残渣などの国内資源の利用(堆肥と汚泥肥料を除く)です。

堆肥と並んで肥料原料として期待されているのが食品残渣です。
食品残渣は、食品製造業や食品卸売、食品小売業、外食産業などから合計1100万トンを超える量が発生しています。食品製造業からは、豆腐粕や醤油粕、パン屑、ビール粕等の残渣が約500万トン発生していますが、飼料化などの再生利用が進んでおり約9割が再利用されています。

これに対し、食品小売業では売れ残り食品、回収弁当、廃食用油等で、外食産業では調理屑や食べ残しで、それぞれが約300万トンずつ計約600万トン弱の食品残渣が発生しています。

それぞれの再生利用率は4割程度ですので、単純計算で約360万トンの食品残渣が廃棄されていることになります。これを肥料化できれば、国内資源の活用に大きく貢献できます。

食品残渣を肥料化する際に活用されるのが、食品リサイクルコンポストです。
コンポスト化は、基本的に堆肥の製造と同様で、有機物を堆積し、この有機物を好気性の微生物の力を借りて発酵させて堆肥化するものです。発酵熱によって、殺菌効果や雑草種子が死滅しますので、堆肥と同様に、化学肥料代替や土づくりに利用できます。

この食品残渣コンポストによって堆肥製造している事業体は、まだ限りがありますが、国は今後そのような事業体を増やしていく方針であり、利用可能な生産者も増えると予想されています。

今回の肥料価格高騰対策でも、このような食品コンポスト肥料を使用できる生産者に積極的に取り入れてもらうことを期待して取組の1つにあげられています。食品リサイクルコンポストは、肥料成分としては、窒素がやや多く、リン酸やカリが低い傾向にありますので、緩効性の窒素質肥料としての活用がしやすいようです。

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本コラムに関連して、ご質問や取り上げてほしいテーマなどがございましたら、お問い合わせフォーム(https://www.jacom.or.jp/contact/)よりご連絡ください。

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