JAの活動:今さら聞けない営農情報
有機質資材を活用した施肥(25)【今さら聞けない営農情報】第206回2023年7月1日
みどりの食料システム法が施行され、国内の肥料資源(特に有機質資材)を活用した施肥の重要度が増しています。そこで本稿では、堆肥、汚泥肥料、食品残渣、有機質肥料、緑肥作物といった有機質資材を有効活用するために必要な知識として「有機質資材が持つ作物の健全な生育に役立つ効能」についてご紹介し、現在、有機質資材利用にあたって理解しておきたい基本的事項をご紹介しています。
前回、有機質資材を窒素源として使用する場合に注意しなければならない実際の有機質資材ごとのC/N比、主な有機質資材のC/N比および全窒素%をご紹介しました。
今回は、同じ有機質でも木質資材などC/N比が大きく、すぐに肥料として利用できない資材いわゆる粗大有機物をご紹介します。
粗大有機物は、落ち葉や樹皮、おがくずなどを指し、そのままだと作物が利用できる窒素が少ないため、あらかじめ堆積・腐熟させることによって、粗大有機物内の炭素を二酸化炭素として放出させてC/N比を下げる必要があります。粗大有機物を肥料として使用するにあたっては、完熟堆肥となったものを使用するのが基本ですが、土壌の物理性の改善など他の目的で粗大有機物を圃場にすき込む場合もあります。そのような場合は、窒素飢餓を起こす恐れがありますので、石灰窒素等の窒素質肥料を同時施用するようにします。それによって、粗大有機物施用の腐熟が促進されるとともに、窒素飢餓も回避することができます。
木質等の粗大有機物のC/N比や全窒素%は以下のとおりですので参考にして下さい。
◇ ◇
本コラムに関連して、ご質問や取り上げてほしいテーマなどがございましたら、コラム・シリーズ名を添えてお問い合わせフォーム(https://www.jacom.or.jp/contact/)よりご連絡ください。
重要な記事
最新の記事
-
【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 高知県2024年7月16日
-
【注意報】イネカメムシ 県内全域で多発のおそれ 鳥取県2024年7月16日
-
30年目を迎えたパルシステムの予約登録米【熊野孝文・米マーケット情報】2024年7月16日
-
JA全農、ジェトロ、JFOODOが連携協定 日本産農畜産物の輸出拡大を推進2024年7月16日
-
「雨にも負けず塩にも負けず」環境変動に強いイネを開発 島根大学・赤間一仁教授インタビュー2024年7月16日
-
藤原紀香がMC 新番組「紀香とゆる飲み」YouTubeで配信開始 JAタウン2024年7月16日
-
身の回りの国産大豆商品に注目「国産大豆商品発見コンクール」開催 JA全農2024年7月16日
-
秋元真夏の「ゆるふわたいむ」鹿児島県で黒酢料理を堪能 JAタウン2024年7月16日
-
【役員人事】ジェイエイフーズおおいた(6月25日付)2024年7月16日
-
【人事異動】ジェイエイフーズおおいた(4月1日付)2024年7月16日
-
日清食品とJA全農「サプライチェーンイノベーション大賞」で優秀賞2024年7月16日
-
自然派Style ミルクの味わいがひろがる「にくきゅうアイスバー」新登場 コープ自然派2024年7月16日
-
熊本県にコメリパワー「山鹿店」28日に新規開店2024年7月16日
-
「いわて農業未来プロジェクト」岩手県産ブランドキャベツ「いわて春みどり」を支援開始2024年7月16日
-
北海道で農業×アルバイト×観光「農WORK(ノウワク)トリップ」開設2024年7月16日
-
水田用除草ロボット「SV01-2025」受注開始 ソルトフラッツ2024年7月16日
-
元気な地域づくりを目指す団体を資金面で応援 助成総額400万円 パルシステム神奈川2024年7月16日
-
環境と未来を学べる体験型イベント 小平と池袋で開催 生活クラブ2024年7月16日
-
ポーランドからの家きん肉等の一時輸入停止を解除 農水省2024年7月16日
-
JAタウンのショップ「ホクレン」北海道産メロンが当たる「野菜BOX」発売2024年7月16日