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JAの活動:今さら聞けない営農情報

有機質資材を活用した施肥(38)【今さら聞けない営農情報】第219回2023年10月7日

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みどりの食料システム法が施行され、国内の肥料資源(特に有機質資材)を活用した施肥の重要度が増しています。そこで前回までに、堆肥、汚泥肥料、食品残渣、有機質肥料、緑肥作物、キチン質資材といった有機質資材を有効活用するために理解しておきたい基本的事項をご紹介しました。今後、肥料価格高騰への対応や持続的農業を実践していくためには、有機質資材を欠かすことができないことはご理解いただけたかと思います。

この有機質資材を永続的に活用する場合、自前で堆肥を生産する場合もあると思います。化成肥料がなかった時代は、稲わらを使役用家畜の敷料とし、家畜のふん尿と混ぜ合わせてから屋外に堆積して腐熟させたものを堆肥として使用していました。しかし、現代にいたっては、ほとんどの農家に使役用の家畜がいなくなったため、稲わらに石灰窒素を添加して腐熟させる速成堆肥が使われるようになりました。

ところで堆肥を未熟なまま使用すると病原微生物の増加や窒素飢餓などの弊害が起こる恐れがありますので、基本的に堆肥は完熟のものを使用する必要があります。

しかし、堆肥を自前で製造している場合など、天候などによって腐熟が思うように進まず、施肥作業に堆肥が間に合わないことも想定されますので、できるだけ有機物の腐熟を早める方法が求められます。

腐熟を速める方法としては、堆肥の材料の有機物は稲や麦等のワラや野草を使用し、それにアルカリ分を60%程度含む石灰窒素を添加します。石灰窒素は、pHを中性から弱アルカリ性に保つことができるため、腐熟が良く進み、この結果、良質な堆肥をつくることができます。腐熟を速くするには、微生物の増殖を速めればよく、そのためには、水分を適度に保ちながら空気を十分に補給し、pHの調整や、保温を確実に行う必要があります。

堆積中は、肥料成分が地下水等に浸透しないよう、コンクリート床など土壌に浸透しないような場所で製造し、余分な水分を避けるため、できるだけ屋根のある堆肥舎を利用するようにします。

材料の積み上げの前日に、前処理として材料を適当な長さに切り、十分に水を含ませます。そして、材料500キログラムに石灰窒素1袋の割合で添加してつくります。具体的には、2メートル×2メートルの面積に材料を積上げますが、10センチ積むごとに石灰窒素を散布し、材料が30~40センチ積上がったら一旦踏み固める作業を高さ2メートル位になるまで続けます。

そうすると、堆肥中の温度が60~70度まで上昇し、これが約2週間続き、その後次第に低下してきます。腐熟を促進するために、積上げて4~5週間語に切り返しを行います。均一な腐熟となるように、堆積物の上下と内外がきれいに入れ替わるように丁寧に切り返します。水分は強く握ると水がにじみ出る位がよく、もしそれよりも乾燥している場合は水を補います。これを続けることで2~3か月で腐熟が終わります。腐熟が終わる速度は、気温が高いほど早くなります。

良質な堆肥の仕入れに不安がある場合など、自前でつくる循環型農業も検討してみてください。

◇  ◇

本コラムに関連して、ご質問や取り上げてほしいテーマなどがございましたら、コラム・シリーズ名を添えてお問い合わせフォーム(https://www.jacom.or.jp/contact/)よりご連絡ください。

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