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JAの活動:JA全国連組織の女性役員・管理職に聞く

【JA全国連組織の女性役員・管理職に聞く】区別のない職場大切 JA全農広報・調査部広報企画課長  三谷 洋美氏2024年8月1日

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このシリーズを通じて浮き彫りになってきたのが「多様な人」が働く職場の重要性だ。シリーズ3回目はJA全農の広報調査部の三谷洋美広報企画課長に聞いた。聞き手は元JA全農専務で千葉大客員教授の加藤一郎氏。

JA全農広報・調査部広報企画課長  三谷 洋美氏JA全農広報・調査部広報企画課長  三谷 洋美氏

加藤 三谷さんは入会後、肥料農薬部東京支所で農薬事業を担当し、その後、輸入原料課の3年目に北米で3か月間の研修をされていますが、これは女性で初めてのことだと思います。まずそのときの思いやその後の経歴を聞かせてください。

三谷 肥料輸入原料担当となり、2003年に海外研修に行かせていただきました。3カ月間の研修の大半は一人で飛行機やレンタカーで移動し、現地の方々から肥料関連の講義を受けたり、施設を見学するという内容が中心でした。道に迷うことや、訪問先との約束の日程のズレ、差別的な発言を投げかけられたりするなど、様々なトラブルを経験しましたが、この研修を通じてトラブルに冷静に対応する度胸がついたと思います。

その後、2007年には出産のために産休・育休を約1年間取得しました。2010年には第2子出産で約半年間、産休・育休を取得しました。

加藤 全農に限らず一般的な会社でもしばしば聞かれるのが、産休などから復職すると別の職務や臨時雇用的になってしまうこともあるということです。何か感じたことはありましたか。

三谷 休職前の業務にやりがいを感じていましたので、仕事に復帰するまでの間は、これまでとは違う事務的な業務を担当することになるのではないかと少し心配していました。しかし、上司や同僚の理解とサポートのおかげで、以前のように総合職としての業務を担当させていただきました。

1度目の育休から復帰した数か月後に、自分の担当業務で中国に出張しなければならない案件が発生した際には、上司が「家庭の状況が大丈夫であれば行ってきていいよ」と背中を押してくださいました。職場で、自分を戦力として見てもらい、自己成長の機会を与えてもらえたことには本当に感謝しています。

加藤 肥料原料の担当から、今度は広報担当課長です。非常に重要な職務です。守備範囲が拡大します。

三谷 これまでほぼ一貫して肥料関連の業務を担当してきましたので、視野を広げるためにも一度、全農全体の事業が見渡せる部門も経験したいと思っていました。そのため、広報の業務にも大きなやりがいを感じています。

数年前に営業開発部やフードマーケット事業部などが設立されたこともあり、最近の全農の広報はどちらかといえば販売部門と一緒に消費者向けの活動を行うことが多くなっています。一方で、私の出身部署である肥料部門の業務は農家・生産者向けのものであり、日本の農業を支える重要な仕事です。そのため、肥料や飼料、燃料などの購買事業の取り組みや役割についても、消費者に向けた広報活動を強化したいと考えているところです。

男性育休も普通の流れ

加藤 さて、女性に限らず男性も含めて働きやすい環境づくりは重要な課題です。どのような状況でしょうか。

三谷 産休・育休など法律で定められているものはもちろん制度化されていますし、最近は育児のための時短勤務が認められる期間が長くなっています。私の頃は時短勤務が認められるのは子どもが3歳まででしたが、現在は小学校6年生までと大幅に期間が延長され、より長く制度を活用することができるようになりました。

また、結婚後も旧姓で仕事を続けることも今では認められるようになり、多くの職員が旧姓のままで業務を続けています。本人の意思や家庭事情などにより選択できる制度が整ってきているのは良い進展だと思います。

加藤 一般論として女性が仕事を辞めざるを得ないのは、夫の転勤に伴うことが多いと言われます。ここは制度として何か支援するものができてきたのでしょうか。

三谷 今は「ジョブリターン制度」があります。当初、全農を一度辞めても3年間の間であれば復職できるという制度でしたが、その後、その期間も10年間に延長されました。いろいろな制度の見直しが行われているということです。

加藤 全農の役員には女性がいないですね。協同組合は本来、男女の区別がない組織原理です。その観点で何か取り組むべきことはありますか。

三谷 確かに現在の役員には職員出身の女性がいませんが、それは役員の方々が入会した時期には、女性の総合職をほとんど採用してこなかったという経過も関係していると思います。現在は新入職員の約半数が女性で、中堅層にも女性が増えていますし、育児と仕事の両立を頑張っている職員も多いので、これからは変わっていくのではないかと思います。

一方で最近、特に昨年頃から育休を取得する男性も増えてきているのが特徴的です。私の部下の課長代理も現在育休中です。自分自身が主体的に育児を担うことで「安全で安心な食」への関心が高まると思います。その経験は復帰後に「食」に関わる全農の業務にも生かされると思いますので、性別に関わらず、職員が育休を取得することは全農の事業にとってもプラスになると思います。

以前であれば、子育ては女性だけの役割だと思われがちでしたが、今は男性も育休を取得する時代になり子育ては男女が共に担うものという認識が広まってきています。

これからは、男女の枠を超えて、さまざまなバックグラウンドを持つ人々が働く時代です。私が広報の仕事を通じて感じるのは、例えば全農に対するSNSでの反応は多種多様で、それを理解するためには豊かな視点を持つ人が不可欠だということです。そのため、性別という一面よりも、幅広い経験や視点を持つ人々が活躍できる職場環境を整えることが、全農の事業にもプラスになっていくと思います。

みたに・ひろみ 1976年生まれ。新潟県出身。一橋大学法学部卒。99年全農入会。19年耕種資材部東日本事業所広域肥料課長、21年同事業所事業推進課長、23年広報・調査部広報企画課長(現職)

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