JAの活動:JA新組合長に聞く
【'24新組合長に聞く】JA京都市(京都)大橋宗治組合長 安全・安心な京野菜守る(6/26就任)2024年8月5日
役員の改選期を迎え、全国のJAで新しい組合長が誕生している。折しも「基本法」(食料・農業・農村基本法)が25年ぶりに改正となり、これからの農業の方向が示されたが、具体的な施策はこれから。一方でJAグループは、今年10月の第30回JA全国大会を控え、いま組織協議が進んでいる。この重要な転換期に農業・JAについてどのようなビジョンをもってJAの運営に臨むか。6月26日に就任したJA京都市の大橋宗治組合長に聞いた。
JA京都市代表理事組合長
大橋宗治氏
管内の農家は、伝統ある30種以上の京野菜を先祖代々栽培してきました。当JAでは京野菜のブランド化を進め、安心・安全な京野菜にもっと親しんでいただけるよう京都市版GAPという認証制度も運用しています。
農地と消費地とが近いのも特徴で、「振り売り」も盛んです。昔はざるや桶を担いだそうですが、今は軽トラで、朝採れた野菜を街まで運んで直売しています。品質の良い京野菜は料理店やホテルでも提供され、観光客にも喜ばれています。全農の協力を得て、九条ネギや金時人参を東京や福岡に運んで売る試みも始めました。食農教育にも取り組み、消費者向けの大感謝祭「京ベジFESTA」は昨年、10周年を迎えました。2022年には消費者と結ぶ新たな広報誌『LINK』を創刊しました(Web版 https://link.ja-kyotocity.jp/)。
私は、1773年に就農し、九条ネギやキャベツ、ほうれん草などを作ってきました。都市部では、相続が発生すると、納税のために農地を手放さざるを得ないことがあります。都市農業を守っていくため、国には生産緑地制度の維持をお願いします。農業を取り巻く情勢は厳しいですが、農家所得の向上と担い手確保を図りながら、これからも安心・安全な京野菜を届けていきたいと思います。
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