JAの活動:今さら聞けない営農情報
農薬の正しい使い方(4)【今さら聞けない営農情報】第270回2024年10月19日
「いまさら」では農薬を正しく、安全に、しかも高い効果を得るため、農薬の正しい使い方の基礎知識をご紹介しています。まずは、農薬を正しく使うための第一歩である農薬の製剤に関する基礎知識をご紹介しています。
農薬を正しく使用するためには、これら剤型の性格をきちんと把握しておく必要があります。なぜなら、剤型によって作物への付着具合が異なり、有効成分の作物への付着具合が農薬の効果に大きく影響するからです。現在、その剤型ごとにその特徴と正しい使用方法、使用上の注意事項を紹介しています。
農薬の製剤にはその成り立ちから略記号がつけられており、各種資料などで略記号が付けられていることもあるので、あわせて覚えておくと便利です。今回は、水に希釈して散布する製剤の種類と特徴の続きです。
4.液剤(略記号:L)
この製剤は、有効成分が水に溶ける場合に使用され、有効成分を界面活性剤とともに水に溶解させてつくります。外見は透明で水に希釈しても透明になるため、希釈したことが解るようにするために色素(食品添加物)などで着色して製剤化します。基本が水であるため、作物表面の油分などで弾かれて流れ、作物に付着しづらいため、作物によく付着するように展着剤が添加されています。
5.フロアブル・ゾル(略記号:FL、SC)
個体の有効成分を細かく粉砕して界面活性剤とともに水に懸濁させたものです。一般的に、同じ有効成分でも粒子が細かい方が効果が高いことが知られており、FLにすることで効果がより安定すると言われています。また、後述する水和剤のような粉立ちが無く、薬液調整時に作業者の吸い込みを防止できることが特長です。なお、有効成分によってはフロアブル化できない場合もありますので、全ての農薬にフロアブル製剤が揃えられているわけではありません。また、フロアブルは時間が経つと水分と内容物が分散するので、使用する前に必ずボトルをしっかりと振って均一に混ぜる必要があります。
これは水に希釈して散布液にした場合でも起こり、大きなタンクなどで散布に時間がかかる場合など、段々と内容物が沈降してくるので、適宜混ぜる必要があります。できれば、常時タンク内を循環させてかき混ぜる機能をもった動力散布機やスプレーヤーを使用するようにして下さい。
(つづく)
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