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JAの活動:農協時論

【農協時論】イノベーション人材 「自修自得」こそ 新たな挑戦の糧 JA全中教育部部長・田村政司氏2025年2月20日

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「農協時論」は新たな社会と日本農業を切り拓いていくため「いま何を考えなければならないのか」を、生産現場で働く方々や農協のトップの皆様などに胸の内に滾る熱い想いを書いてもらっている。今回は、JA全中教育部部長の田村政司氏に寄稿してもらった。

JA全中教育部部長・田村政司氏

JA全中教育部部長・田村政司氏

野中氏の提唱と警鐘

去る1月25日に一橋大学の野中郁二郎名誉教授が亡くなられた。氏は『失敗の本質』で日本の組織の構造的問題を鋭く指摘し、「知識創造経営」を提唱した。生前に氏が主宰する年間10回に渡る本格的なセミナーに参加する機会をえた。新しい知を生み出すこと、それはノウハウであったり、サービスであったり、製品であったり様々だが、それが生み出す便益が新しく、人の幸せを生み出すことが必要だ。

そのために、氏はSECIモデルを提唱した。私なりの理解で表現すれば、①様々な現場を体験し、人が「共感」するところを探りなさい②共感の「本質」を抽出しなさい③本質を組み合わせ一つの「物語」を紡ぎなさい④物語を人と組織が実践できるように「内省化」しなさい。そして、このプロセスを繰り返しなさい。そこにイノベーションが生まれる、それができるのがイノベーション人材だと。

氏は、計画(プランニング)、分析(アナリシス)、評価(アセスメント)、法令遵守(コンプライアンス)を過度に重視し、それに当てはめようとすればするほどイノベーションからは遠ざかると強調した。さらに、人間には新しいことを生み出したいとする本能があり、現場体験や徹底した議論(ワイガヤ)が人をイノベーションに導くとも説いた。私には、いずれもしっくりくる教えであった。

今村先生の薫陶と実践

遡ること、5年。東京大学名誉教授の今村奈良臣先生が亡くなられた。6次産業化を提唱し、JA―IT研究会(現JA総合営農研究会)を主宰し、営農を中心とするJAイノベーション人材育成に尽力した。

先生は、①自JAと近しい現場で優れた成果をあげている多くのJAに「現場訪問」し、その「リーダー」の話を聞きなさい②それらの現場で生じている課題の「本質」をくみ取り、JAに応用できるか考えなさい③考えられる様々な施策を「総合化」し、自分なりの「仮説」を組み立てなさい④「実践・修正」し、このプロセスを繰り返しなさい。

当時、営農部に所属し、JA―IT研究会の事務局として薫陶をうけたと思っている。野中氏と今村先生の教えは、表現こそ違えど、同じことを教えてくれているものと理解している。

氏と先生の教えをふまえ、JA全中教育部において、JA経営者としての活躍が期待される「JA経営マスターコース」(中堅職員リーダー)、「ミライ共創プロジェクト」(企画担当部課長)、「JA経営ビジョンセミナー」(常勤役員)の3階層にわたるJA経営人材の育成に努力している。そこでの学び方は、民間企業などJA外のフィールドワーク(合宿)、そこでの経営者との対話と交流を通じて、自JAのイノベーションのヒントをつかむことができるようにカリキュラムを組み立ている。マスターコースにおいては、教室に於いて経営戦略論を知識的に学ぶ機会を減らし、「自修自得」の精神の下、課題別ゼミと自主的な現場リサーチに力を入れている。

秋山真之の教え

現在、NHKにおいて坂の上の雲が再放送されているが、書籍の第三巻で、秋山真之が海軍兵学校の教官時代に自身の海軍学を組織しえた秘けつを教えるくだりがある。「あらゆる戦術書を読み、万巻の戦史を読めば、諸原理、諸原則は自ずから引き出されてくる。皆が個々に自分の戦術をうちたてよ。戦術は借り物ではいざという時に応用がきかない」。言い換えれば、「100の事実と現場の中から、10の原理を自ら抽出し、異なり・変化する1000の現場に応用せよ」と。

真之の教えも、私には、氏と先生の教えと全く同じものに聞こえるのである。

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