JAの活動:JA新組合長に聞く
【'25新組合長に聞く】JAようてい(北海道) 金子辰四郎組合長(4/11就任) 「国民の胃袋」支える誇り胸に2025年4月28日
役員の改選期を迎え、全国のJAで新しい組合長が誕生している。折しも25年ぶりに改正された食料・農業・農村基本法にもとづく初の「基本計画」が閣議決定され、今後5年間、農業の構造改革が集中的に取り組まれる。一方JAグループでは、昨年の第30回JA全国大会決議にもとづき、「協同活動と総合事業の好循環」実現、5つの戦略の具体化を進めるが、国際紛争、トランプ関税など日本経済の行方には不透明感も漂う。こうした重要な転換期、農業・JAについてどのようなビジョンをもってJA運営に臨むか。4月11日に就任したJAようてい(北海道)の金子辰四郎組合長に聞いた。
JAようてい(北海道) 金子辰四郎組合長
当JAは北海道南西部にあり、管内の中心には羊蹄山がそびえ、それを囲むように田園が広がっています。トップブランドである馬鈴しょを中心に、米、麦、大豆など多品種を作っています。近年はブロッコリーも増えています。JAでは、農産物の「ようていブランド」化を進めつつ、生産者の所得向上を図っています。
昨夏から「令和の米騒動」といわれますが、これまで米は、再生産できるかできないかギリギリの安値でした。近頃は「高い」「高い」と言われますが、資材価格も高騰しており、生産者が受け取る額として1等米1俵(60キロ)当たり2万円強は決して高くない。生産意欲が湧くにはそれくらいは必要で、「ようやく見合う額に戻った」という実感です。ただ、一部商系業者のスポット取引や小売価格が高騰している状況は心配しています。
農水省も頑張っていますが、対応が後手後手になっている感じがします。米の生産統計も、現場感覚とズレがあります。「24年産米は農水省がいうほど取れなかった」という声は多く、品質による歩留まりの問題もあって統計と実感との差が開いたのではないでしょうか。
北海道では、ホクレンを中心に輸出に力を入れています。その矢先の「トランプ関税」の動きは、まだまだ流動的なようですが、注視するしかありません。
「農業が大変だ」と訴えることも意味がありますが、それだけでなく、「国民の胃袋」を支えようと頑張る姿、新しい取り組みもアピールすることで、新規就農を考えている若い人たちに希望が伝えられたら、と考えています。
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