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JAの活動:JA広報誌

JAの「思い」伝える広報誌 紙面づくりのポイント2013年10月1日

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・若い感性活かして
・表紙は広報誌の顔
・名称は「ブランド」
・切り花、押し花も

 広域化・大型化が進み、JAの広報誌の持つ役割がますます重要になってきた。市町村の市報よりも発行部数が多い広報誌もあり、その影響力は大きい。それだけに広報誌づくりには高い編集技術が求められる。その力量は、特に表紙づくりと企画(特集)で示される。一般社団法人農協協会に送っていただいている全国の各JAの広報誌から、表紙づくりに、その苦労の跡を追ってみる。

開きたくなる表紙を

各JAの広報誌

 今年4月時点の全国のJA数は703あり、そのほとんど(95%強)が、何らかの形で毎月広報誌を発行している。JAの組合員だけを対象とするものから、組合員以外の市民・町民を読者とする地域コミュニティ誌までさまざまである。都市JAでは、組合員以外で地域の人も読者対象にしたコミュニティ誌が増えており、何十万部発行というJAも珍しくない。それだけに幅広い層の関心を引く紙面づくりが求められる。

◆若い感性活かして

 発行は広報部や広報課などの専門の部署を設けたところや、企画や総務、さらに営農部署で兼務しているJAもある。広報担当者は、広報誌をつくるという仕事の性質から、JAのあらゆる部門に接する機会があり、教育も兼ねて、採用間もない若い職員を配置するケースが多い。それだけに、豊かな感性あふれる広報誌があると同時に、おざなりの誌面になっているJAもあるというのが実情だ。
 JAの広報誌は5ページから30ページまで、ページ数はさまざまである。内容も単なるお知らせ記事や連絡事項から、担当者の思いが伝わる特集ものまで幅広い。JAの姿勢、広報体制、情報収集の仕組みができているJAの広報誌は、当然ながらページ数が多く、毎回、必ず特集を組み、読ませる内容になっており、担当者の「読んでもらう」という思いが伝わる。

◆表紙は広報誌の顔

 この「思い」は、まず広報誌の表紙に現れる。これは新聞・機関誌でも同じだが、どんなすばらしい内容でも、読み手が手にとって開き、読んでもらわなくては意味がない。いわば表紙は広報誌の顔である。それだけに表紙をみると、担当者の「思い」が伝わるものでなければならない。
 農協協会に集まった機関誌で、表紙に登場する写真は、もっとも多いのが人物であり、家族や子どもなどである。ただ、幼児や子供は安全上の問題があり、使用には慎重を要する。大勢の子どもが整列した写真などは記念撮影であって、これは手抜きと言われても仕方がない。人物を使う場合は、2、3人に絞り、その人物の表情を撮る方が引きしまった写真になる。また子どもの写真は家の光の「ちゃぐりんキッズ」などのように農業体験や料理体験など、食農教育というテーマ性を持たせた写真が、よりアピール性がある。
 お年寄りと子ども以外では、JAの広報誌らしく、収穫や選別などの農作業中の人物が多い。これはハウスや田んぼが背景にあるため、読み手に訴える力がある。ただ、人物が横向きだったり、記念撮影になったりしていたら、印象は半減する。一般的にはトマトや花などの農産物と人物をセットでアップすると写真に迫力が出る。またこの場合、表紙の人物を、紙面の中で紹介するのは必須である。

◆切り花、押し花も

 農作物も多い。カボチャや枝豆、花などのアップ写真だが、なるべく色の鮮やかな品物を選び、可能な限りアップにしないと、訴える力がでない。また選果場や宣伝即売などの写真も多い。このときは、せっかくのチャンスである。JA名や産地名を入れるようにしたい。
 ファインダーの範囲にそれがなければ、段ボールや幟(のぼり)などを近くに置いて撮影する。
 まれに見られるが、複数の写真を集合させた表紙がある。何を訴えたいのか分からないので、これは避けるべきである。
 また数は少ないが、切り絵や押し花などの絵を使った表紙もある。JA管内には趣味で取り組んでいる人が必ずいる。それを探し出すのも広報担当者の仕事である。

◆名称は「ブランド」

 広報誌の名称は、いわばそのJAの「ブランド」である。さすがに「○○JA広報誌」と、そっけない名称は見られなくなった。その地域やJAの理念、思いを伝える名称が多い。組合員から「農協の広報誌」でなく、ブランド名で呼ばれるようになったら本物だ。

 農協協会(農業協同組合新聞)では、全国のJAの広報誌を集めています。貴JAの広報誌を当協会に送っていただくようお願いいたします。

「リレーション」JAたじま(兵庫県)「リレーション」JAたじま(兵庫県)

 集合写真が最も多い。家族、親子、子ども、夫婦など題材は多い。記念写真のように並べず、くつろいだ表情をうまくつかみたい。

 

「ここら」JA新ふくしま(福島県)「ここら」JA新ふくしま(福島県)

 農作業中の人物写真も良く登場する。栽培している農産物がよく分かり、それにこめる生産者の思いが伝わるような写真が欲しい。

 

「jaHoo(ジャッホー)」JA佐久浅間(長野県)「jaHoo(ジャッホー)」JA佐久浅間(長野県

 農産物の写真はリアリティがある。季節もので、そのJAの特産を取り上げるのは当然だが、なるべくアップで目を引くように。

 

「めぐみの」JAめぐみの(岐阜県)「めぐみの」JAめぐみの(岐阜県)

 切り絵や押し花の絵を使うと斬新な表紙になる。それを描いた人物とは別にして、作品を紙面一杯にアップすると目立つ。

 

「JAひゅうが」JA日向(宮崎県)「JAひゅうが」JA日向(宮崎県)

 伝統行事やイベントをとりあげた広報誌もある。写真にはなるが、毎号は難しい。伝統行事のグループなどの紹介と合わせ技で。

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