JAの活動:年頭あいさつ2017
中野吉實氏(全国農業協同組合連合会 経営管理委員会会長)2017年1月1日
あけましておめでとうございます。
謹んで新春のごあいさつを申しあげます。
平成29年の年頭にあたり、全国の組合員、JA、経済連および関係の皆様から旧年中に賜りましたご支援、ご協力に対し、厚くお礼を申しあげます。
昨年は、全国各地で大雪・地震・台風・大雨など大規模災害に見舞われた年でありました。被害を受けられた皆様に、心よりお見舞い申しあげます。中でも「平成28年熊本地震」では、熊本県を中心に激甚災害が発生し、農地や農業用施設等も大きな被害を受け、農業関係被害額は1000億円を超えました。8月9月に連続して台風が上陸した北海道・東北では、河川の氾濫や堤防決壊により収穫間近の農産物や選果・加工施設等が大きな被害を受け、消費地への農産物供給にも影響が生じました。また、東日本大震災の被災地では、6年近く経過した今も復旧・復興は道半ばであり、原発事故による風評被害も根強く続いています。本会は、こうした災害からの生産基盤の復旧や営農再開の取り組みを粘り強く支援してまいります。
さて、本会事業につきましては、「農業者の所得増大、農業生産の拡大、地域の活性化」を基本目標とするJAグループの「創造的自己改革」をふまえ、昨年3月に3か年計画(28~30年度)を策定し、3つの重点事業施策「持続可能な農業生産・農業経営づくりへの貢献、海外事業の積極展開、元気な地域社会づくりへの支援」に全農グループ一丸となって取り組んでいるところです。28年度においては生産資材価格低減や、国産農畜産物の海外輸出の拡大のため英国食品卸会社の買収、業務用需要に応える野菜の一次加工施設の新設、地域の実態に合わせた生産振興の取り組みを着実にすすめております。
一方、政府・与党は、27年11月の「総合的なTPP関連政策大綱」にもとづき、生産資材価格の引き下げや農産物の流通・加工の構造改革などの検討をすすめ、昨年11月末に政府は、与党の「農業競争力強化プログラム」を含めた「農林水産業・地域の活力創造プラン」の改訂を決定しました。この強化プログラムでは、本会に購買事業・販売事業の見直しと数値目標を含む年次計画の公表が求められています。
本会は、こうした状況をふまえ、農業者の所得増大に向けた自己改革の具体的な取り組みをさらに拡充し、スピードを上げて実践してまいる所存です。
最後に、本年も一層のご指導とご鞭撻を賜りますようお願い申しあげますとともに、皆様のご健勝とますますのご発展を心よりお祈り申しあげ、年頭のごあいさつといたします。
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