JAの活動:年頭あいさつ2017
平田公典氏(農薬工業会会長)2017年1月2日
昨年の日本経済は、安倍内閣の経済政策「アベノミクス」が4年目を迎え、トランプ効果もあって円安に推移し、景気が緩やかに回復してきているようです。農業分野では、昨年の水稲の作況指数は全国平均103でしたが、農薬出荷額は水稲分野が減少し前年比98.6%の微減となりました。また、佐賀県では4月下旬に大雨が続きタマネギべと病が大発生し、収穫量が大幅に減少する被害が発生しました。今後も世界的な気候変動に伴う異常気象が想定され、早期発見・適切な防除体制の強化とともに現場における防除薬剤への要望に対応していくことが求められています。
農業行政では、自民党の農林水産業骨太方針策定プロジェクトチーム、政府の規制改革推進会議の議論を経て、11月末には与党による「農業競争力強化プログラム」を組み込んだ「農林水産業・地域の活力創造プラン」の改訂が政府決定されました。今後、政府の進める「攻めの農林水産業」による農業改革が進み、農業の持続的発展が進むことを期待しております。当会といたしましても、これらの提言を真摯に受け止め、高品質な農薬を持続的に供給することで、総合的に農業生産コストを一層低減させるべく尽力していきたいと考えております。
農薬工業会は、安定的かつ持続的な食料供給を支えるための生産資材として農薬の果たす役割はますます大きくなると考えております。当会は「JCPA VISION 2025」の実現に向けた新たな取組として、「食料生産の重要性と農薬の役割」の情報発信により、消費者をはじめとする関係者と的確なコミュニケーションを図り、信頼関係を構築し、『安全の先にある安心』を獲得することを目指しています。昨年の流通業者や農業者に向けた農薬ナビゲーター活動では、会員各社が裾野を広げた草の根的活動を展開いたしました。今後とも、より活動の範囲を広げてより多くの方々に、日本の農業生産を支えている農業生産資材として農薬があり、しかも、生産された農産物は高品質で安全であることを伝えて参ります。
本年の干支は了酉(ひのととり)で、「学問や商売で成果が得られる年」と言った意味とされています。昨年は「これまでの努力が形になっていく」と言った意味の丙申(ひのえさる)でしたので、本年は、昨年に築いてきたものを具体的な成果にする年にしたいと思います。
本年が皆様にとり、より良い年となりますことを祈念いたします。
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