JAの活動:平成30年度JA共済優績組合表彰
【JAならけん】くらしを守る総合保障に原点回帰 月次、種類別の進ちょく管理徹底2019年5月16日
JAならけんは地域のくらしを守る共済事業の原点に立ち返って、「ひと・いえ・くるま」の総合保障の提供を戦略的に推進し、4年連続5回目のJA共済大賞に輝きました。月次で共済種類別に進捗を管理するなど新たな手法を導入したことが、計画的でバランスの取れた推進を実現し、成果につながりました。
経営管理委員会の中出篤伸会長は「このたびの受賞は組合員・利用者との距離を縮めるコミュニケーションの実現に向けて、役職員全員が頑張ってくれた成果です」と地域に根差すJAの使命に徹した役職員の取組みをたたえるとともに、組合員・利用者に感謝の意を表しました。
JAならけん本店
30年度の共済事業実績は長期共済の保有契約高が2兆5739億円、長期共済新契約のうち生命共済は334億円、年金共済は35億8779万円、建物更生共済2100億円、自動車共済新契約は28億2166万円の実績を挙げています。
◆〝生きた情報〟できめ細かい推進に
これまでも四半期ごとに進捗を管理してきました。30年度はその枠組みを維持しつつ、管理する期間を毎月に短縮することで、早期の軌道修正や優良事例の迅速な共有を図り、よりきめ細やかで効果的な推進活動につなげました。田中稔之理事長は、「お客さまのニーズを的確にとらえた総合保障の提案を目指しました。月次管理の制度設計においても、さまざまな指標を多角的に分析し、特に目標の設定については手の届きそうな水準にすることを意識しました」と細かな点に配慮したことを強調しました。
さらに、件数や契約高を中心とした"量"の管理に、共済の種類別という要素を加えて取組み手法を深化させ、地域のくらしを守るという、"質"の面でも推進活動の充実化を強力に進めました。谷口敏彦専務は、「『ひと・いえ・くるま』をバランス良く推進したことで、JA共済に対する地域からの信頼を厚く、確かなものにすることができました」と振り返りました。近年、自然災害が頻発しており、特に30年に発生した台風21号で広域に被害を受け、建物更生共済を中心とした保障点検活動を強化しました。JA共済への期待感は高まっており、くらしを守る観点での推進活動を今後も着実に進めたい考えです。
そうした質と量の両立を目指した取組みや利便性向上を目指したペーパーレス、キャッシュレスの状況は毎月の支店長会議で6地区別、94支店別に報告し、JA全体で推進状況の"見える化"を図ることで意思の統一を強めました。毎月のライフアドバイザー(LA)の会議では、優良事例を中心により具体的な推進状況を共有しました。共済推進の主力であるLAは112人、複合渉外は79人います。新たな進捗管理による推進活動の向上は、LAのスキルアップにも実践的に反映され、LAトレーナー3人、共済事務インストラクター3人、JA共済連県本部のJA支援担当者6人の12人体制で連携し、サポートしています。
◆満期継続対策等で独自システム構築
新たな取組みを支えたのが、満期契約の継続管理のために独自に構築した情報管理システムでした。個別に保障内容の変化を継続してつぶさに捉え、潜在的なニーズを探ることで、これまで以上に地域に寄り添う提案活動の礎としました。また、自動車共済においても情報収集活動を実施し、データ管理する取組みを進めました。情報を基に、支店の窓口担当者(スマイルサポーター)94人も研修の成果を生かしながら実績につなげました。
キャンペーンは四半期ごとに展開し、特に第3四半期は新仕組みである生活障害共済の推進を活性化させることができました。また、第4四半期は、従来から新年度のスタートダッシュに向けた準備期間と位置付け、情報収集に積極的に取り組んでいますが、30年度においては年度末までさらなる保障拡充を図るためキャンペーンを展開。この活動を原動力に3月末まで走り切った結果、第4四半期は前年度を上回る実績となり、LA育成にも繋がりました。
ファーマーズマーケット「まほろばキッチン」
◆地域の声に耳傾け総合事業の力発揮
JAならけんは自己改革の柱として、「担い手サポート室」「地域ふれあいサポーター」「女性大学」の取組みを実践し、奈良県農業の持続的な発展や地域の活性化、そして総合事業の拡充を目指しています。さらなる農業振興に向けてはファーマーズマーケット「まほろばキッチン/橿原店」の2号店となるJR奈良駅前店を7月にオープンさせ、地域との結びつきを強める成果を次々と見える形で示しています。
田中理事長は「あらゆる事業で組合員・利用者と結びつき、地域のための総合事業を推進していきたいです」と抱負を話し、谷口専務は「地域の声にしっかりと耳を傾けながら事業を進めることが大事だと考えています」と意欲を示しました。
左から中出会長、田中理事長、谷口専務。
【JAの概況】
JAならけんは奈良県全域を管内とするJAで、平成11年に県内42JAが合併して発足しました。県全域単一合併は全国で初めてでした。30年度末の組合員数は10万3495人(うち正組合員4万5944人)。職員数は2232人(うち正職員1638人)で、共済担当職員は285人。信用事業は貯金が1兆5072億円で、農産物の販売高は162億円です。主な農産物はイチゴ「あすかルビー」、ハウス柿、富有柿、大和茶、大和丸なす、小菊など。25年4月に地産地消と県内農業の発展を目指してオープンした全国最大規模のファーマーズマーケット「まほろばキッチン/橿原店」の2号店となる、JR奈良駅前店が30年7月にオープンし、生産者と消費者の交流の場が広がっています。
重要な記事
最新の記事
-
地域を守る闘いに誇り 元農林中金副理事長 上山 信一氏(1)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月1日
-
地域を守る闘いに誇り 元農林中金副理事長 上山 信一氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月1日
-
JA全農が新規採用職員入会式 石川佳純さんが激励 279人に辞令2025年4月1日
-
ベトナム産米、2万トンの日本向け輸出計画 国産米に近いジャポニカ米 きらぼし銀行支援2025年4月1日
-
政府備蓄米 第2回入札は100%落札 60kg2万722円2025年4月1日
-
米卸の在庫 集荷業者外からの仕入れ増える 2月末2025年4月1日
-
全国の総合JA数 496 4月1日現在2025年4月1日
-
【農業機械安全性検査新基準の解説】機械の側から危険な作業をなくす 農研機構に聞く(1)2025年4月1日
-
【農業機械安全性検査新基準の解説】機械の側から危険な作業をなくす 農研機構に聞く(2)2025年4月1日
-
7年産米概算金は先物市場の価格が参考に【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月1日
-
活力ある土づくり実践集団連絡協議会研修会を開催 JA全農山形2025年4月1日
-
山あいで育った「宇和茶」の甘みと香り 遠赤外線製法でじっくり乾燥 JAひがしうわ2025年4月1日
-
ササニシキのDNA継ぐ新たな神話 大崎耕土が生んだ「ささ結」 JA古川2025年4月1日
-
北総台地で育った「べにはるか」使った干し芋 サツマイモ本来の自然な甘み JA成田市2025年4月1日
-
和歌山の旬を産地直送で「ココ・カラ。和歌山マルシェ」オープン JAタウン2025年4月1日
-
JAみやざき「Tege Mahalo(テゲマハロ)」リニューアルオープン JAタウン2025年4月1日
-
【人事異動】農林中央金庫(4月1日付)2025年4月1日
-
【役員人事】農林中金アカデミー(4月1日付)2025年4月1日
-
埼玉県で開催予定の第75回全国植樹祭に木製品寄贈、木育授業も実施 農林中金2025年4月1日
-
300名にプレゼント「農作業スタートダッシュ応援キャンペーン」4/1から開催 デンカ2025年4月1日