JAの活動:第5回 営農・経済フォーラム 営農・経済事業の収益力向上へ
【第5回 営農・経済フォーラム・4】<実践報告>JAかいふ・濵﨑禎文組合長「キュウリで若者呼ぶ 特産品で地域活性化へ」2019年9月13日
第5回 営農・経済フォーラム 「営農・経済事業の収益力向上へ」西日本地区・実践事例報告より。
JAは「きゅうりタウン構想」実現に向けた取り組みを進めている。地域で進む農家の高齢化と人口減少のなかで、JAは行政、大学、企業などと連携した促成キュウリを核とした地方創生をめざし、都会から新規就農者を呼ぶ「海部きゅうり塾」を平成27年に開講した。一期生は9名。次世代園芸実験ハウスも開設した。28年度からは養液栽培もスタート、「きゅうりタウン」について全国CMも放映し情報発信にも力を入れている。
平成30年度には1ha規模の次世代きゅうり団地が完成した。3年間の成果は都会からの移住者などが研修生となり、22名の塾生を受け入れ、13経営体16名が就農した。
篤農家の技術をもとに手厚い支援で短期間で一人前のきゅうり農家になる取り組みを進め、農家の平均年齢が65.5歳から54歳へと若返った。
JA管内で培ってきた栽培技術は全国2位の単収と優れた収益性を挙げているが、高齢化も進行していることから、若手就農者を増やし、10年後には現在の2倍の栽培面積10ha、全農家の単収30t以上の栽培技術力日本一をめざし、所得1000万円の儲かるキュウリ経営を目標としている。
次世代園芸実験ハウスは、養液栽培で快適な栽培環境と環境管理を数値化するなど先端技術を取り入れた魅力あるきゅうり栽培をめざす。培われた篤農家の技術を解析し共通する要因を分析するほか、全国の先駆者の情報も収集、JA、大学、行政、民間企業が連携して技術確立に向けて加速して取り組んでいる。
新規就農者による養液栽培の1ha規模の次世代園芸団地も誕生した。
若者を呼び込むには産地の情報発信も重要で、自然豊かな魅力ある海部地域や、次世代園芸技術に挑戦する若者の姿をSNSやマスコミを積極的に活用して発信している。
「半農半X」として、キュウリ+サーフィンなど、新しい働き方の発信も塾生が自らフェイスブックで発信しているほか、地元の女性農業者が「きゅうりスイーツ」を商品化するなど「きゅうりタウン構想」の発信が重要になっている。
(写真)濵﨑禎文氏
重要な記事
最新の記事
-
米農家(個人経営体)の「時給」63円 23年、農業経営統計調査(確報)から試算 所得補償の必要性示唆2025年4月2日
-
移植水稲の初期病害虫防除 IPM防除核に環境に優しく(1)【サステナ防除のすすめ2025】2025年4月2日
-
移植水稲の初期病害虫防除 IPM防除核に環境に優しく(2)【サステナ防除のすすめ2025】2025年4月2日
-
変革恐れずチャレンジを JA共済連入会式2025年4月2日
-
「令和の百姓一揆」と「正念場」【小松泰信・地方の眼力】2025年4月2日
-
JAみやざき 中央会、信連、経済連を統合 4月1日2025年4月2日
-
サステナブルな取組を発信「第2回みどり戦略学生チャレンジ」参加登録開始 農水省2025年4月2日
-
JA全農×不二家「ニッポンエール パレッティエ(レモンタルト)」新発売2025年4月2日
-
姿かたちは美しく味はピカイチ 砂地のやわらかさがおいしさの秘密 JAあいち中央2025年4月2日
-
県産コシヒカリとわかめ使った「非常時持出米」 防災備蓄はもちろん、キャンプやピクニックにも JAみえきた2025年4月2日
-
霊峰・早池峰の恵みが熟成 ワイン「五月長根」は神秘の味わい JA全農いわて2025年4月2日
-
JA農業機械大展示会 6月27、28日にツインメッセ静岡で開催 静岡県下農業協同組合と静岡県経済農業協同組合連合会2025年4月2日
-
【役員人事】農林中金全共連アセットマネジメント(4月1日付)2025年4月2日
-
【人事異動】JA全中(4月1日付)2025年4月2日
-
【スマート農業の風】(13)ロボット農機の運用は農業を救えるのか2025年4月2日
-
外食市場調査2月度 市場規模は2939億円 2か月連続で9割台に回復2025年4月2日
-
JAグループによる起業家育成プログラム「GROW&BLOOM」第2期募集開始 あぐラボ2025年4月2日
-
「八百結びの作物」が「マタニティフード認定」取得 壌結合同会社2025年4月2日
-
全国産直食材アワードを発表 消費者の高評価を受けた生産者を選出 「産直アウル」2025年4月2日
-
九州農業ウィーク(ジェイアグリ九州)5月28~30日に開催 RXジャパン2025年4月2日