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JAの活動:ウィズコロナ 命と暮らしと地域を守る農業新時代への挑戦

若手農業者が行動起こす【JAひがしうわ・若手農家現地座談会】(上)【ウィズコロナ 命と暮らしと地域を守る農業新時代への挑戦】2020年8月6日

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・新規就農者づくり農協任せにしない
・水田農業の総合的展開で域内自給率を向上へ
・担い手を育て生命を育む産地づくり

愛媛県西予市を事業エリアとする東宇和農業協同組合(JAひがしうわ)は、6月の総代会で「第3期農業振興計画」(2020~24年度)を決定した。その目玉は、兵頭仁志代表理事組合長の発意にもとづいて、生産農家の減少と耕作放棄地の広がりを抑え、「地域農業をリードするひとづくり」とされている。これに担い手農家がどう対応しようとしているのか、7月24日夕、4名の中堅若手農家に座談会を開いてもらった。(司会と記録:村田武九州大学名誉教授、椿真一愛媛大学農学部准教授)

地図【出席者】
清水口学・JAひがしうわ農業支援センター長補佐(44歳)
河野昌博氏(43歳 就農12年)
酒井馨一氏(47歳 就農20年)
平田宣之氏(36歳 就農2年)
土居玄典氏(31歳 就農4年)
村田武・九州大学名誉教授
椿真一・愛媛大学農学部准教授

コロナ禍でソーシャルディスタンスを取った座談会.jpg
コロナ禍でソーシャルディスタンスを取った座談会


村田先生村田武・九州大学名誉教授

◆四国最大の畜産地域

清水口 JAひがしうわの「第3期農業振興計画」は、四国最大の酪農・肉牛産地という強みを活かして、水田での飼料米・WCS稲などの飼料生産によって、輸入飼料依存の加工型畜産を本格的に地域の水田耕種農業と結合する構造転換、すなわち耕畜連携への地域農業への展望を切り拓こうというものです。域内飼料自給率のアップをめざしたいと考えています。

そこで、5年間で「50人の新規就農者・耕作面積2300haの確保と農畜産物生産額60億円をめざす!!」という数値目標も明確にして、がんばろうではないかという計画です。それには、兵頭組合長の言われる「地域農業をリードするひとづくり」に成功するかどうかがカギを握っています。今日集まっていただいたのは、まさに地域農業をリードしてほしい中堅若手の4農家です。

清水口氏.jpg清水口氏

村田 JAひがしうわは、2010年度に始まった「第1期農業振興計画」以来、一貫して、環境にやさしい農業づくりをめざし「生命(いのち)を育む産地づくり」をスローガンに積極的な営農指導事業を展開してきました。しかし、この間の厳しい農業情勢のもと、中山間地における農地荒廃や酪農経営の離農を食い止めかねています。そこで打ち出された「第3期農業振興計画」が、それがめざすところに進展できるかどうか。それは、この計画が、リーダー的農家の皆さんの心をつかむかどうかにかかっていると思います。
まず、水田農業から始めましょう。農協管内で水田農業経営規模ではトップの酒井さんはどうですか。

酒井氏-加工.jpg酒井氏

酒井 私の水田経営面積は29・5ha(自作地2ha)です。27・5haの借地は9集落、80人の地権者から借りているものです。今年度は主食用米17haに加えて小麦13ha、大豆11haを栽培し、さらにWCS稲を1・5ha作付けています。農協が提案している「水田農業の総合的展開」を実践しています。昨年度は、大豆が9ha、WCS稲が3haでした。大豆とWCS稲の作付面積の変化は、水の確保問題によります。WCS稲の作付け予定地で用水路の堰が壊れて水田に通水できなくなり、やむなく大豆に変更したのです。大豆は、この秋の天候との関係から、適期に刈り取りを終えることができるかどうか多少不安です。父との2人の労働力では、特定の品目の作付け拡大はとくに収穫時期の労働力確保がたいへんです。

河野 私の場合は、水田経営面積は12・5haです。主食用米は8.5haで、大豆3・2haと麦(小麦と裸麦)7haに加えて、飼料米を1ha栽培しています。もう少し規模拡大したいのですが、兼業高齢農家ががんばっており、農地を借りられるのにはもう4~5年かかりそうです。

椿 主食用米の需要減とコロナ禍もあって、米価が下がりそうですが、お二人の米の販売について聞かせてください。

酒井 主食米の6割は農協出荷です。全量を個人販売する余裕はありません。したがって、米価の動向がいちばん気になります。主食用米が乱高下されては経営の安定が確保できません。

河野氏河野氏

河野 水田10haちょっとの規模では、主食用米を農協に1俵1万3千円で出荷していては経営が成り立ちません。幸いにもここは県内でも食味評価の高い「宇和(うわ)米(まい)」なので、県都松山市を中心とした個人消費者のほか、レストランや病院等へ個別販売しています。玄米換算で1俵当たり1万7千円です。さらに、自分を含め地元の若手農家4戸で2016年に設立した米販売会社「田力(たりき)本願(ほんがん)株式会社」(https://tariki-hongan.jp/)に、1俵当たり1万8千円で販売しています。この会社は、メンバーから米を買い取り、独自ブランド「田力米」として販売しています。

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