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JAの活動:第67回JA全国女性大会特集

【第67回JA全国女性大会特集】新目標は「つながろう まもろう かかわろう」JA全国女性組織協議会 洞口ひろみ会長に聞く2022年1月18日

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JA全国女性協議会は1月19日に第67回JA全国女性大会を開く。コロナ禍の収束が見えないなかだが、地域で食と農を守り次世代につなげていく活動を地道に続けてきた。令和4年度からは新3カ年計画がスタートする。洞口ひろみ会長は、幅広く地域の女性たちを巻き込んだ活動づくりが大事だと強調する。

JA全国女性組織協議会 洞口ひろみ会長JA全国女性組織協議会
洞口ひろみ会長

--昨年5月の就任以来、会長としてどのような思いがありますか。

これまでにないコロナ禍での就任ですから、とまどいはありました。他の理事のみなさんも同じだと思います。各地からコロナ禍でJA女性部のグループ活動の自粛と休部、さらに組織自体が解散という残念なことになったところもありました。 しかし、私たち全女協の理事全体が気合を入れて前に進まないと新しい女性部をつくることもできないと思っています。前執行部が残していった言葉が、できることからやろう、ですが、まったくそのとおりだと思っています。
それには、やはり支店単位の活動強化です。地元の女性部で小さくても活動を続け、あるいは少人数で何回かに分けて活動をしようと呼びかけました。小さくても支店単位の活動を続けていくことが県、そして全国の活動につながっていくと思っています。
JA女性部は食と農を大事にする活動を大事にしようと、次代の子どもたちに食をつなげていく子ども食堂や伝承料理教室などに取り組んでいますが、今年度は米価の下落にも心を痛め、米の消費拡大やおにぎりコンテストなども行っている女性部もあります。

--会長ご自身の地元での子ども食堂の活動について聞かせてください。

月1回、近くの公民館を借りて食事を提供する活動を始めて3年になります。ただ、2年目にコロナ禍となり、弁当を提供する活動となっています。最初は50人ほどでしたが現在は200食を提供するまで参加者が増えています。地元の米と野菜を使っています。また、地域内にある食品加工会社からの食品の提供もあります。
もともと女性部だけでなく市民ボランティアのみなさんや、男性のグループ、最近では農業高校の生徒なども参加しています。そもそも子どもだけでなく高齢者から子どもまで、さらに父子家庭や母子家庭の方もいますから、そういう幅広い方々の見守りの場をつくろうということから始まったものです。ですから名称も「ふれあいカフェ(子ども食堂)」としており、月に一回ではありますが、がみんなで集まってお話をしませんか、という呼びかけをしてきました。

--女性部だけの活動ではないということですね。

そうです。私は女性部のメンバーだけではなく、地域で同じ年代の女性たちにも呼びかけて、いろいろなサークル活動をしながら、そのなかでJA女性部のことも発信していくことがこれからは大事だと思います。地域を巻き込んだ活動をしたいですね。

--JAへの女性参画をどう進めますか。

女性総代や女性理事を増やす目標を掲げていますが、まず大事なことはJAの組合員になろうということだと思います。
そのために私はJAが健康管理活動も行っていることを知ってもらい、健康診断の受診を女性部員に勧めることも大事ではないかと思います。組合員になれば人間ドックの受診料割引という仕組みもあります。正組合員になって継続して健康管理に注意していきましょう、という呼びかけも必要ではないかと思っています。こういう活動を通じてJAについて理解を深めていくということだと思います。
JAは総合事業を展開していますが、私たち女性部もそのなかの組織ですから、女性部も総合事業として活動を考えるべきだと思います。食と農、そして健康も私たち女性部として関わっていくことだというように、これからは活動に対する視点を変える必要があるのではないかと考えています。

--令和4年度からの新3カ年計画について聞かせてください。

スローガンは「JA女性 想いをひとつに かなえよう」で、文末にクローバーのマークを入れます。
活動の目標としては「つながろう まもろう かかわろう」の3つを掲げました。この3つがつながった状態を三つ葉のクローバーで表現しているということです。JA女性組織のメンバーが仲間や地域への想いを大切にこの3つの目標に向かっていこうということをアピールしていきます。
やはり地域があって自分があるわけです。地域で活動を盛り上げていき、それを県内に広げていく。各地に魅力あるさまざまなJA女性部の活動がありますから、全女協としてはそれを発信して、各地で参考にしてもらえるような活動もしていきたいと思います。

--力を入れるのはどの部分でしょうか。

やはり「つながろう」ですね。コロナ禍で、女性部の組織や活動への気持ちがだんだんと薄れてきたという人もいて、まずは地域のなかでしっかりつながり、さらに全国レベルでもつながっていきたいということです。SNSなど新しいツールを使ってつながっていくことにも、もっと取り組みたいと思っています。
二番目の「まもろう」には自分たちのこれまでの活動を守りながら、次の活動のステップにつなげてもらいたいという思いがあります。私たちは日本の食と農を守ろうという活動に取り組んできたわけですが、これは忘れてはならないということです。
三番目の「かかわろう」には、地域の人たちとかかわって、JA女性部にまだ入っていない人たちとも地域での何らかの活動をしていこうという思いがあります。先ほども話したように地域の人たちと立ち上げたサークル活動の発表などもJA女性部の活動として発表するような動きがこれからはあってもいいのではないかと思っています。

--ポイントの1つが地域の幅広い人と関わっていく活動も大事にしていこうということですね。

そうです。農村部では耕作放棄地が増えていますが、一方で新規就農者として農に興味のある人も農村に来ていて、農地を使わせてほしいという人も出てきています。
私たちも、そういう人たちとつながって、新しい風を吹かせることが大事だと思います。
新規就農者には農家出身ではない人も増えています。そこは10年前と違い、私の地元でいえば、東日本大震災から復興するなかで農業も変わってきたなと感じています。農業法人もたくさん立ち上がり、そこに勤める若者たちとJAや私たちJA女性部がどう関わっていくかが大事だと考えています。
たとえば立ち上げたばかりの農業法人のなかには出荷規格どおりのものが思うように生産できないこともありますが、それを子ども食堂で買い入れるなど、つながっていきたいということです。こうした活動もこの地域で農業をやろうと入ってきた若い人たちを支えることになると思っています。
一方で新規就農している人たちから、新しい挑戦もしており、私たちが教えてもらえることもあると思います。そうした方々とかかわることによって、私たちにも変化が生まれてくるのではないかと思っています。

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