JAの活動:築こう人に優しい協同社会
【コロナ禍乗り越え 築こう人に優しい協同社会】ブランド生産拡大 JA鳥取中央シン創生戦略2022年2月18日
JA鳥取中央は「シン・地方創生総合戦略」で新たな産地基盤の強化・拡大に挑戦している。これまで築きあげた梨、ブロッコリー、米、和子牛産地の一層の強化をめざす。いずれの品目も、合併前の旧JAのブランドとして知られた品目で、「シン・地方創生総合戦略」は、2016年から21年にかけて実施した「地方創生総合戦略」の第2弾。全国的に農業者の高齢化が進むなかで、いずれの品目も生産の拡大を目指す意欲的な取り組みだ。
2年後500haの産地をめざすブロッコリー
昨年終了した「地方創生総合戦略」では、梨の新品種「新甘泉」の面積拡大、イチゴの新規団地化、スイカの低コストハウスの増設、和子牛増頭の四つが目標。そのうち、イチゴを除いて「目標をほぼ達成した」(栗原隆政組合長)という。
この成果を基に、2021年からスタートした「シン・地方創生総合戦略」では、農業生産の拡大と農業所得の増大をメインに、一層の産地基盤の強化を進める。メインの品目は梨、ブロッコリー、米、和牛子牛。「二十世紀」梨は、日本一の産地として、維持から拡大を目指す。2020年の面積144haを目標年度の25年には、ジョイント栽培の省力技術を導入し150haに増やす計画だ。また鳥取県育成の梨の新品種「新甘泉」は同じく100haを131haに拡大する。
野菜ではブロッコリーのブランド化に力を入れる。輸送中の品質を保持する発泡氷詰めの導入で、2020年187haを23年には500haへと一挙に拡大する意欲的な計画だ。このほか米は鳥取県オリジナルの「星空舞(ほしぞらまい)」の一層のブランド化を進める。「量では大きな産地に勝てないので、品質で勝負する」(栗原組合長)という。また和子牛は、2020年の1320頭から25年には1450頭まで増やす。
産地基盤の維持・拡大には労働力の確保が欠かせない。JAでは、積極的に大阪で就農の相談会を開いたり、農業人財紹介センターを設けたりしており、さらに行政などと連携して求人・求職の斡旋を強化する。2020年には123人の労働力を確保した。また、JAには「営農支援隊」があり、組合員の死亡や事故があった場合、職員が農作業を支援する。さらに今後の規模拡大と労働力不足をにらみ、生産の効率化・省力化を進めるため、スマート農業の普及も視野に入れている。
「戦略」のもう一つの柱である「農業所得の増大」では、販売面で白ネギやブロッコリーの精算を一本化するとともに、今年度、旧JAごとにある生産部を統合し、品質・規格の統一によるJA鳥取中央ブランドによる統一販売を目指す。特にブロッコリーは、昨年から稼働しているJA全農とっとり野菜広域センターを活用し、ほ場で収穫して直接選果し、収穫から出荷の作業を省力化する。このほか直販事業やインターネット販売など、販売の多様化を進め、農家所得の増大に務める。
重要な記事
最新の記事
-
【人事異動】JA全農(2025年1月1日付)2024年11月21日
-
【地域を診る】調査なくして政策なし 統計数字の落とし穴 京都橘大学教授 岡田知弘氏2024年11月21日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】国家戦略の欠如2024年11月21日
-
加藤一二三さんの詰め将棋連載がギネス世界記録に認定 『家の光』に65年62日掲載2024年11月21日
-
地域の活性化で「酪農危機」突破を 全農酪農経営体験発表会2024年11月21日
-
全農いわて 24年産米仮渡金(JA概算金)、追加支払い2000円 「販売環境好転、生産者に還元」2024年11月21日
-
鳥インフル ポーランドからの家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年11月21日
-
鳥インフル カナダからの生きた家きん、家きん肉等の輸入を一時停止 農水省2024年11月21日
-
JAあつぎとJAいちかわが連携協定 都市近郊農協同士 特産物販売や人的交流でタッグ2024年11月21日
-
どぶろくから酒、ビールへ【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第317回2024年11月21日
-
JA三井ストラテジックパートナーズが営業開始 パートナー戦略を加速 JA三井リース2024年11月21日
-
【役員人事】協友アグリ(1月29日付)2024年11月21日
-
畜産から生まれる電気 発電所からリアルタイム配信 パルシステム東京2024年11月21日
-
積寒地でもスニーカーの歩きやすさ 防寒ブーツ「モントレ MB-799」発売 アキレス2024年11月21日
-
滋賀県「女性農業者学びのミニ講座」刈払機の使い方とメンテナンスを伝授 農機具王2024年11月21日
-
オーガニック日本茶を増やす「Ochanowa」有機JAS認証を取得 マイファーム2024年11月21日
-
11月29日「いい肉を当てよう 近江牛ガチャ」初開催 ここ滋賀2024年11月21日
-
「紅まどんな」解禁 愛媛県産かんきつ3品種「紅コレクション」各地でコラボ開始2024年11月21日
-
ベトナム南部における販売協力 トーモク2024年11月21日
-
有機EL発光材料の量産体制構築へ Kyuluxと資本業務提携契約を締結 日本曹達2024年11月21日