JAの活動:令和4年度JA共済優績組合表彰特集
「安心というお守り」届けて JAあいち知多【令和4年度JA共済優績組合表彰】2023年5月22日
JA共済連は令和4(2022)年度に契約実績や普及活動などで優れた成績を挙げた「令和4年度JA共済優績組合」を決定しました。JA共済大賞をはじめとした会長表彰に延べ323JA(実表彰組合200JA)、特別賞に延べ34JA(実表彰組合32JA)が選ばれました。最優秀賞に当たる共済大賞には埼玉県のJAさいたま、愛知県のJAあいち知多、兵庫県のJA兵庫六甲が輝きました。大賞JAのうち、JAあいち知多の取り組みを紹介します。
基本理念を共有 活力ある職場に
JAあいち知多本店
愛知県のJAあいち知多は、全役職員が共有すべき価値観「アグリスウェイ」のもとに役職員一丸となった徹底した訪問活動が実を結び、平成20(2008)年度以来、2度目の大賞を受賞しました。山本和孝組合長は「組合員・利用者・地域社会に寄り添いながら、『安心というお守り』をお届けできたことが大賞受賞に結びつきました。職員全員に感謝しています」と喜びを語りました。
左から山本和孝組合長、明壁信介専務、伊藤勝弥常務
同JAは、基本理念の実現に向けて、組織の普遍的な方向性と役職員のあり方や行動を明文化し、全役職員が共有すべき価値観や手法を示した「アグリスウェイ」を平成22(2010)年度より掲げています。この価値観のもと、日々の業務に取り組んでいくことで、職員一人ひとりが同じ判断基準のもと行動できる組織づくりにつながっています。CSとは、「組合員・利用者・地域社会の『くらしの応援隊』になること」、ESとは、「役職員が『大家族』になること」という定義付けを行い、役職員の共通理解の醸成を図りました。役員と職員が意見交換する場「アグリスCAC」を設置し、スイーツや飲み物が用意されたアットホームな雰囲気の中、業務における課題や改善点について直接対話することで本音を引き出し、職場環境の早期改善につながっています。明壁信介専務は「長い年月をかけて蓄積してきた組織風土の上で、全職員による目的意識の共有により職員が取り組み、組合員・利用者・地域社会の皆さまと信頼関係を築くことができました」と話します。
誇り胸に地域貢献
アグリスCACの様子
活動の原動力は48支店に配属されている110人のLAと150人のスマイルサポーターです。毎日、職員同士でロールプレイング、支店長による1on1ミーティング、プロセスシートを活用した活動計画の共有と振り返りにより、PDCAサイクルを構築し、LA、スマイルサポーターのスキル向上と成長支援につながっています。また、組合員・利用者の利便性向上とデジタルマーケティングを活用したさらなる関係構築のため、Webマイページ登録に力を注ぎました。職員にはWebマイページ登録の利用者メリットや事業上の必要性を丁寧に説明し、目的意識の理解浸透を図りました。その結果、JA共済契約者の年間登録率目標である40%を超える42・7%(登録率全国一位)を達成しました。
同JAは個性や能力を存分に発揮し、より活躍しやすい組織づくりにも力を入れています。その手始めとして、女性LAの活動内容を紹介する動画を作成しました。企業説明会や中途採用の際に、仕事のやりがいや魅力を女性の目線で伝える動画を見てもらい、業務内容の理解を促進することで、採用後のミスマッチを防ぎつつ、入組への不安解消につなげています。スマイルサポーターのリーダー10人には、全員LA経験者の女性を起用し、LAへ円滑に情報連携するとともに、スマイルサポーターの成長を後押しする体制を構築しています。
年間を通じて、産業カウンセラーの資格を持つ共済部長等が全LA、全スマイルサポーターのほか、事業部長10人、支店長48人、全員と個別面談等を実施しました。職員の抱える悩みに共感し、解決に向けて二人三脚で歩む姿勢のもと、やりがいを持って業務に励むことができる体制を構築しています。平成19年度から組合員・利用者向けに「感謝のポストカード」、役職員向けに「感謝のカード」を渡しています。手書きのメッセージで思いを伝えるこの取り組みを通じて、組織外・組織内に対して日常的に感謝を伝える職場風土の醸成を図っています。
今後もさらなる組織改善を目指し、組合員・利用者・地域社会に必要とされる組織であり続けるため、全職員の意見・要望に耳を傾け、課題解決に取り組みます。
伊藤勝弥常務は「結果だけではなく、職員の努力や行動といった五つの承認(存在承認、意識承認、行動承認、プロセス承認、結果承認)を常に意識し、日々感謝を伝えあうことで意欲が向上し、組織の将来を担う『人財育成』につながっています。来年度、JAあいち知多は発足25周年の節目を迎えます。これからも全役職員が自信と誇りを持って働き続けられるよう、より良い組織づくりに全力で取り組みます」と展望を語ります。
【JAの概況】
平成12(2000)年に3JA(東知多、西知多、知多)が合併して誕生。
▽組合員数......8万97人(正組合員数1万4922人)
▽共済担当者......269人(全職員数1047人)
▽販売品取扱高......110億円
▽主な農産物......フキ、タマネギ、キャベツ、洋ラ ン、イチジク、ミカン、ポンカン、ブドウ、米、畜産
※令和5年3月末時点
【共済事業の実績】
▽長期契約 保有契約高=1兆7614億円
▽自動車共済新契約=3万9775件
▽年金共済(年金年額)=10億8287万円
▽長期共済新契約=1272億円
(内訳)生命共済=279億円
建物更生共済=993億円
※令和5年3月末時点
【あわせて読みたい記事】
くらしの「お守り」役に JA共済青江伯夫会長に聞く【令和4年度JA共済優績組合表彰】
重要な記事
最新の記事
-
【座談会】JA全青協OBの思い 経験が糧に(2)生産者の声 発信が大切2025年2月27日
-
【座談会】JA全青協OBの思い 経験が糧に(3)先が分かる経営者たれ2025年2月27日
-
日本の食の未来へ「前進あるのみ」 第71回JA全国青年大会が開幕2025年2月27日
-
バイオスティミュラント表示のガイドライン パブリックコメントの募集へ 農水省2025年2月27日
-
社員が米づくり 海外店舗へ輸出 プレナス2025年2月27日
-
23年の農作業事故死亡者数が高水準に 熱中症、未熟練作業者に専用研修など強化 農水省2025年2月27日
-
花が咲いていない真冬のチューリップ祭り【花づくりの現場から 宇田明】第54回2025年2月27日
-
「故郷」を後にする老人のつぶやき【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第330回2025年2月27日
-
大分県のねぎ産出額100億円達成、生産振興大会を開催 JA全農おおいた2025年2月27日
-
スキムミルク使用「一条もんこの明日も食べたい モゥ~っとミルクのキーマカレー」新発売 JA全農2025年2月27日
-
岩手県大船渡市の大規模火災への相談対応 JAバンク、JFマリンバンク2025年2月27日
-
農家向け栽培管理アプリ「Agrihub」に新機能「AI栽培レポート」追加 アグリハブ2025年2月27日
-
千葉県香取市 移住・広報・農業・観光の4分野で地域おこし協力隊を募集2025年2月27日
-
JSS蚕糸の日2025「国産蚕糸・絹の価値とは」開催 日本サステナブルシルク協会2025年2月27日
-
「ノウキナビ」自社配送サービス開始 中古農機具も自宅まで配達 唐沢農機2025年2月27日
-
適用拡大情報 殺虫剤「日曹フェニックスフロアブル」 日本曹達2025年2月27日
-
「米5kgはお茶碗76杯分」小売店向け訴求POPデータに新デザイン アサヒパック2025年2月27日
-
北洋銀行と農業融資分野におけるCDS基本契約締結 日本公庫2025年2月27日
-
藤沢の配送センターで地域交流イベント開催 パルシステム神奈川2025年2月27日
-
東日本大震災 被災地ゆかりのゲストが語るオンラインイベント開催 パルシステム東京2025年2月27日