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JAの活動:第45回農協人文化賞

【第45回農協人文化賞】人との出会いに感謝 福島県・会津よつば農協組合長 原喜代志氏2024年8月14日

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多年にわたり献身的に農協運動の発展などに寄与した功績者を表彰する第45回農協人文化賞の表彰式が8月6日に開かれた。
JAcomでは、各受賞者の体験やこれまでの活動への思い、そして今後の抱負について、推薦者の言葉とともに順次、掲載する。

岸田総理大臣に「極上の会津米」を贈呈

福島県・会津よつば農業協同組合代表理事組合長 原喜代志氏福島県・会津よつば農業協同組合代表理事組合長 原喜代志氏

当JAのある福島県会津地方は、西に越後山脈、東に奥羽山脈に挟まれた、冬季は寒冷で豪雪地帯として有名な地域です。この地で「会津はひとつ」を合言葉に、米どころとしての地位を確立し、「会津米120 万俵」の集荷販売を目標に掲げてきました。また、野菜ではトマト、アスパラガス、キュウリを重点振興作目とし、花きでは宿根カスミソウやトルコギキョウの振興にも力を入れています。特に「南郷トマト」や「昭和かすみ草」はGI(地理的表示保護制度)に登録され、さらには、8 月6 日と9月10 日を「南郷トマトの日」、7 月20 日を「昭和かすみ草の日」として日本記念日協会から認定を受けております。これらの特産品を通じて、全国の皆さんに会津の農業の魅力を広く知っていただく機会を作っています。

私の農協人生を振り返ると、多くの出会いと経験が積み重なって現在の私を形作っていることを強く感じます。

私の農協人生の始まりは、1976 年3 月に旧会津高田町農協に入組したことです。総務部門や信用事業の融資部門を中心に担当し、様々な経験を積んできました。共済事業との本格的な関わりが始まったのは、1998 年に河沼郡と大沼郡の八つの農協が合併して誕生した「JA会津みどり」の設立と同時です。1 年目は高田支店の管理者として共済事業を担当し、2 年目には共済部の普及担当管理者として共済事業を担当しました。当時は一斉推進から恒常推進へ移行する時期であり、LA(ライフアドバイザー)5 人の体制でスタートしました。

その後、支店勤務を経て総務部に異動し、2011 年3月11 日に発生した東日本大震災では総務部長として大きな責任を負うことになりました。あの時の混乱と困難は今でも鮮明に覚えています。ガソリンがなく、食べ物も手に入らない状況の中、福島県より被害の大きな浜通り地域へ向けて「おにぎり」の提供を依頼されました。幸いにも職員の多くが農家出身であったため、職員が自宅でご飯を炊き、事務所に炊飯器を持参して、4,500 個の「おにぎり」を作り上げました。これらの「おにぎり」を「1日も早い復旧・復興をお祈りします」というメッセージと共に届けたことが、私たちの支援活動の一環として非常に記憶に残っています。

昭和かすみ草GI登録証授与式の様子昭和かすみ草GI登録証授与式の様子

震災後、共済事業担当の常務理事に就任し、役員として共済事業に深く関わることになりました。震災を経て、多くの組合員や地域の皆さんから「JA共済に入っていて良かった」「復旧に本当に役立った」という声を数多くいただきました。しかし、それ以上に「もっと真剣に職員の話を聞いていれば良かった」「LAからのあの提案をもっと考えれば良かった」という反省の声も多くありました。この経験から、LAを47 人体制に整え、さらに普及活動を拡大していく取り組みを進めました。

2016 年には、会津の四つのJAが合併し、「会津はひとつ」というスローガンのもと「JA会津よつば」が誕生しました。当時、LAは104 人に増え、合併当初は共済事業担当常務として、104 人のLAと共に普及活動に取り組みました。その成果として、2020 年度と2022 年度に共済大賞を受賞することができました。

このような賞を受賞することができたのも、私の農協人生の中で、様々な人たちとの出会いがあったからこそと本当に感謝しています。先輩から学び、同僚と共に喜びや苦しみを分かち合うなど、多くの人々との出会いがありました。全共連の県本部や全国本部の皆さんにも深く感謝しています。これらの出会いが、今の私を形作っていると感じています。

LAの皆さん、スマイルサポーターの皆さんに一言。私は自分なりの活動ができているかどうかを判断する際、「笑顔」を物差しとしています。ただの笑顔ではなく、「はじける笑顔」です。この「はじける笑顔」を持っているLAさんやスマイルサポーターさんは、自分の活動がうまくいっている証拠だと思っています。今、JA会津よつばには、共済担当者の皆さんのはじける笑顔があふれています。今回の受賞を契機に、さらにこのはじける笑顔の皆さんと共に、営農と暮らしを支える共済事業の普及拡大に取り組んでいきたいと思います。

これからも、人との出会いに感謝しつつ、農業の振興はもとより、地域の発展と共済事業の普及拡大に全力を尽くしてまいります。今後もどうぞよろしくお願い申し上げます。

岸田総理大臣に「極上の会津米」を贈呈

岸田総理大臣に「極上の会津米」を贈呈

【略歴】
はら・きよし
1955 年12 月生まれ。1976 年会津高田町農業協同組合へ入組。その後会津みどり農業協同組合への合併を経て、2011 年に常務理事に就任。2016 年3 月には会津地方の広域合併により会津よつば農業協同組合が誕生し共済担当常務理事に就任。2022 年5 月代表理事組合長に就任。同年には福島県農業協同組合中央会代表監事、福島県農業信用基金協会会長理事を兼職。現在に至る。

【推薦の言葉】支店のLA支援で実績

JA会津よつばは、JA共済の理念である助け合いの精神のもと、組合員・利用者への「安心」と「満足」の提供により、一層の保障拡充に積極的に取り組み、将来にわたる盤石な事業基盤の構築に努めている。

特筆される取り組みとしては、「LAの頑張りなくして、支店の目標達成はない」を合言葉に、各支店で全職員とLAが〝ワンチーム〟で活動する体制を整えている。また普及推進活動では、本店へLAトレーナーを配置し、本店・支店管理者とも連携しながら支店のLAをサポートし、LA目標の月末達成に向け、毎月年間目標の10%以上の確実な実績の積み上げを図っている。

こうした取り組みは、原喜代志氏がJA会津みどりの共済担当常務だった時代に築いた活動が礎となっている。同JAは、JA共済優績組合表彰で40 年連続受賞、また、令和元年度と3 年度にはJA共済大賞を受賞した。さらに、福島県JA共済事業推進委員会委員長として、県全体の共済事業運営に尽力した。

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