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【クローズアップ:20年度K字決算】コロナ禍両極化で明暗 外食苦戦、業務需要が『蒸発』 農政ジャーナリスト 伊本克宜2021年5月25日

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コロナ禍での主要企業の2020年度決算が出そろった。特徴は〈K字型〉の両極化だ。食品関連では、密回避に伴い外食不振で農畜産物の業務用需要低迷を招く。農家経営にも打撃となる。需要拡大への対応が急務だ。

テーブル

あらゆる分野で〈K〉現象

景況はアルファベットで表わす。最も好ましいV字回復。一旦底を打ち再び上昇する。一度落ちたら低空飛行が続くL字型。最上昇するも低迷が比較的長いU字型。コロナ禍の20年度決算で連呼されるのは〈K〉。字の如く上下が開く、つまりは明暗がくっきりする両極化の意味合いを持つ。

「週刊ダイヤモンド」5月15日号は特集「戦慄のK字決算」を編んだ。そこで分かるのは、業界内部でも大きな格差が出てきたことだ。つまりは、先行き不透明なコロナ禍でトップの方針、戦略次第で展望も開けるし、暗闇から一向に脱せないケースが出る。

小タイトル「あらゆる分野で〈K〉現象」は地域・国別でも同じ。景気回復は米中で加速し日欧に遅れが目立つ。背景にはコロナ対策の実効性を映す。特にウイルス抑制へワクチン接種のスピード感が格差となって表れる。

外食でも二極化

〈K〉は全般的にコロナ禍が直撃した外食でも顕著だ。主要外食の勝ち組、負け組は以下の通り。

◎勝ち組 ・マクドナルド・モスフード・ケンタッキー・スシロー

◎負け組・ワタミ・王将・松屋・ゼンショー・ロイヤル・サイゼリヤ・幸楽苑

つまりは店内で食せずテイクアウトできる業態が好調だった。一方、店内で対応する業態は苦戦を強いられ、特に深刻なのはアルコール接待を伴う居酒屋だ。密回避、時短営業は夜の客層が圧倒的に多いワタミなど居酒屋を窮地に追い込んだ。

半面、工夫次第で業績を伸ばした企業も目立つ。品目別では回転寿司と焼き肉業界が目立つ。典型はコメ、総菜などでJA全農が業務提携する回転寿司チェーンのスシロー(企業名フード&ライフ カンパニーに改称)。売上高、純利益とも過去最高を記録した。客席ごとに囲み飛沫防止を徹底するなどコロナ対策を徹底。寿司は居酒屋と違い「食べたい」と目的を持って出かける品目なのも幸いした。ただ比較的、高価格帯の多い「銚子丸」は店舗縮小などとなった。価格設定、子ども、女性向けのデザートなど豊富なメニューを誇る家族サービス型寿司店が消費者の支持を得た。店舗数が多く、テレワークの中でも近所で家族が手軽に出かけられる対応も功を奏した。

苦戦を強いられたサイゼリヤは、これまでのファミリー主力から、小型店舗でお一人様需要を取り組む作戦に転じた。いずれにしても、なかなかつかみきれないコロナ禍ニーズを手探りで、外食挙げた暗中模索が続く。

内食需要で食肉4社増益

食品関連でもK字は反映する。このうち、コロナ禍で在宅機会が増えた家庭内需要、巣ごもりニーズに応じ内食への対応が業績のカギを握る。

典型は食肉、乳食の分野だ。

食肉大手は日本ハム、伊藤ハム米久HD、プリマハム、スターゼンの上位4社は増益、業界5位の丸大食品は減収減益と明暗を分けた。ここにもK字が映す。

最大手の日ハムは売上高1兆1761億円で前年比4.4%減、営業利益(事業利益)は524億円で同19.8%増の減収増益。需要増加で国産鶏肉、豚肉を中心に価格転嫁が進み、収益確保につながった。2位の伊藤ハは売上高8427億円の同1.1%減、営業利益は39.1%増の215億円と大幅な伸び。主力のハム・ソーセージや調理加工品など加工食品事業の利益は8割以上伸びた。同社の2021年度の食肉事業の戦略は、大手スーパーやドラッグストアへの販促を掲げた。プリマはまとめ買い需要に対応した大容量パックや、つまみ向け商品、ハンバーグなど家庭向けの販売で増収増益となった。

乳業大手3社も増益

売上高1兆1918億円の明治HD、同6152億円の雪印メグミルク、同5836億円の森永乳業の乳業大手3社も売り上げは苦戦したものの増益を確保した。大手乳業はバター、脱脂粉乳の大口の業務需要がレストラン、ファミレス、ホテルなど外食でコロナ禍の影響を大きく受けた。一方で、そのマイナス分を埋まるため家庭向けに注力し増益にこぎ着けた形だ。雪メグは家庭用バターの供給強化へ北海道の基幹乳製品工場・磯分内工場で小口バターの最新鋭製造施設の稼働も始めた。

〈健康〉〈付加価値〉武器に価格志向に対応

明治は、企業スローガンを〈明日をもっとおいしく〉から21年度以降は〈健康にアイデアを〉に代えた。コロナ禍で食品産業として〈健康〉を前面に打ち出す。雪メグの西尾啓治社長は決算会見で「コロナ禍で価格志向は一段と強まる。特色のある製品で対応していきたい」と強調した。具体的には、同社の独自商品・さけるチーズやキリンHDと連携した乳酸菌β(ベータ)ラクトリン由来の〈脳の健康〉への取り組み強化などを挙げた。コロナ禍、二極化するなかで、生き残りをかけ、健康、付加価値の二つをキーワードにしている。

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