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【東京農業大学鼎談】実学主義の価値(1)総合農学に新機能装備2024年7月17日

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東京農業大学が創立され今年で133年が経つ。これを機に同大学が実践する「実学主義の新展開」をテーマに鼎談を行った。出席者は東京農業大学学長の江口文陽氏をはじめ茨城県農協中央会会長でJA水戸、県五連会長やJA全農の副会長でもある八木岡努氏、同大学名誉教授の白石正彦氏。食と農の現状や課題、農大の役割など話は多岐に及んだ。

【出席者】
東京農業大学学長 江口文陽氏
茨城県農協中央会会長 八木岡努氏
東京農業大学名誉教授 白石正彦氏(司会)

江口文陽学長

東京農業大学学長 江口文陽氏

人・生物・自然の課題解決に挑む

白石 東京農業大学は今年、創立133年を迎えました。

八木岡会長のご子息は本学の北海道オホ―ツクキャンパスを卒業されたとお聞きし、会長ご自身も昭和54(1979)年の卒業後、就農され、現在はJA水戸会長、JA茨城県5連会長、JA全農副会長としても活躍されている本学OBです。今日は東京農業大学の役割、農協と自治体との連携、今後の展望について話し合いたいと思います。まず江口学長から、東京農大の現状と取り組みについてお話しいただけますか。

江口 世田谷キャンパスにお越しいただきありがとうございます。茨城県内を車で走っていると、農業生産額全国3位ということもあり、地元に密着した直売所が多いという印象です。JA茨城県厚生連の医師、看護師をはじめ県のJAグル―プとして組合員の健康増進、「医食同源」の取り組みに力を入れておられるのも先端的と感じています。

東京農業大学は創立から133年。いま全国で多くの大学が大学改組、学部改編で農学系、環境系の学部・学科を増やす計画をしており、数年の間にできてきます。本学は、明治政府の要職を歴任した榎本武揚公が「実学主義」を掲げて設立した私立育英黌農業科に始まります。初代学長の横井時敬先生は「稲のことは稲に聞け、農業のことは農民に聞け」と説きました。私は13代目の学長になるわけですが、食の安全・安心、国消国産、食料自給率アップといった課題を解決していくには、実学主義がますます重要になってきます。山の上から農村・街を経て海に至るすべて、私たちの日常生活に近い部分に総合農学が探求する農林水産業があります。それをあますことなく実装できる実学主義の学びをしっかり展開していくことが本学に課せられた使命です。

白石 東京農大の三つのキャンパスには、それぞれのキ―ワ―ドを付けています。約9000人が学ぶ世田谷キャンパス(応用生物科学部、生命科学部、地域環境科学部、国際食料情報学部)は、「都会の森で学ぶ―緑あふれる都市型キャンパス」、約2500人が学ぶ厚木キャンパス農学部(農学・動物科学・生物資源開発学・デザイン農学)は「動植物と共に学ぶ―理論と実践の一体型キャンパス」、約1500人が学ぶ北海道オホ―ツクキャンパス生物産業学部(北方圏農学・海洋水産学・食香粧化学・自然資源経営学)は「雄大なスケ―ルで学ぶ―四季で表情を変える大自然キャンパス」です。

江口 そのためには全国のJAグル―プのみなさんとの連携が重要で、八木岡会長のご意見をおうかがいするのを楽しみにしていました。

白石 八木岡会長は本学を卒業したわけですが、農大時代にどういう学びをされ、就農後どう生かされてきたのでしょうか。

世田谷キャンパス

世田谷キャンパス サイエンスポート

全国3位の茨城県農業と地域循環

八木岡 私は本学の短期大学農業科ですが、ここで学び卒業したことは誇りに思っていますし、卒業生、OBのネットワ―ク、人脈が最大の財産になっています。北海道オホ―ツクキャンパスを卒業した次男も、2021年から就農しています。JA水戸の組合長になるまでは私も専業農家でしたが、後継ぎができたのも農大のおかげです。

茨城県には産出額が全国1位から3位までの農産物が29品目あります。先ほど江口学長が言われたように直売所が農協系だけで64あります。

江口 そんなにあるんですか。

八木岡 はい。生産額は北海道、鹿児島に次いで全国3位ですが、所得では2位です。近年、学校給食の無償化や有機農産物利用が進んでいますが、茨城県は関東圏の給食への食材供給に強みを持っています。

ただ、県内に17の総合JAがありますが、産品が多く優先順位が付けにくい。選果場や予冷庫を作りましょうと言っても、メロンなのかピ―マンなのか。JA水戸では部会が100ほどもあり、なかなかまとめづらいのと、系統共販率が約3割、米に至っては約2割です。

そうした中で学長にお願いしたいのは、まず、DX(デ―タとデジタル技術を活用して製品やサ―ビス、ビジネスモデルを変革)、スマ―ト農業(ロボット技術や情報通信技術を活用した省力化・精密化や高品質生産の実現)など専門性を持った人材です。現場で育成しなければいけないのですが、その前に確保する必要があります。

もう一つは作物の種です。私は日本の種子を守る会の初代会長ですが、種子法が廃止され種苗業者も減っています。ぜひ「種の保存・開発基地」になっていただきたいのです。

【東京農業大学鼎談】実学主義の価値(2)DX戦略にも地域色拡充へ続く

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