【TPP反対声明】JA全青協2013年3月18日
3月15日、安倍首相は会見を開き、「TPP交渉参加を決断した」と表明した。これに対し、JA全中の萬歳章会長は「強い憤りをもって抗議」するとの会見を開いたが、JAグループのそのほかの団体も相次いで抗議声明を発表した。JAcomでは、各JAグループ関連団体の抗議文を原文のまま紹介する。
【全国農協青年組織協議会】
若手農業者の心を踏みにじった
TPP交渉参加表明に対するJA全青協会長声明
我々JA青年組織に結集する全国の若手農業者の第一の願いは、安全安心な「食」を消費者に確実に提供し、農業を基軸として培われた日本の地域コミュニティを発展させ、次世代を担う子どもたちに受け渡すことである。
このような我々の思いを政府・与党に伝えてきたなかで、今般、安倍総理がTPP交渉参加を表明したことは極めて遺憾である。
政府はTPPのデメリットを農業の問題だけのように取り扱うが、TPPに参加すれば、食の安全や国民皆保険制度、金融など様々な分野における規制を撤廃することになりかねず、国民生活や地域社会に多大な影響を及ぼすことが危惧される。したがって、TPP交渉参加については、十二分な情報公開の下、国民的議論を踏まえ判断すべき事項であったにもかかわらず、拙速に判断したことに対して、将来の農業と地域を担う若手農業者として非常に強い憤りを覚える。
我々全国の若手農業者こそ、各地域において暮らしと命にかかわる「食」と相互扶助に基づくコミュニティを発展させるという日本の国柄を担う責務を負っているのである。
安倍総理は、今の農業の姿は若い人の心を惹きつけていない、と述べたが、TPPへの参加表明こそ、我々若手農業者が、将来に夢を持てるような強くて豊かな農業・農村を台無しにするものであり、情熱を持って農業に取り組んでいる我々の心を踏みにじるものである。
農業のみならず、TPPが日本社会に与える危険性は極めて甚大である。全国の若手農業者の総力を結集するとともに、消費者に対しTPPの孕む危険性について広く知らせ、消費者とともに強力にTPP参加断固反対に向けた運動を引き続き展開していく。
平成25年3月15日
全国農協青年組織協議会
会長 遠藤友彦
◇
JAグループ、そのほかの団体の反対・抗議声明は下のリンクからご覧になれます
○JAグループと関連団体
・【JA全中】TPP「強い憤りをもって抗議」 JA全中・萬歳会長が緊急会見
・【全国農政連】169人の与党議員を、交渉参加反対で推薦している
・【全農協労連】多国籍大企業の利益のため、国民のいのち、暮らし、地域、雇用が犠牲になる
○その他団体
・【農民連】聖域を守ることも、脱退することすらもできるはずがない
・【日本医師会】公的医療保険制度は、参入障壁として提訴される
・【全国保険医団体連合会】医療が営利化・市場化され、国民皆保険制度は機能しなくなる
・【パルシステム生活協同組合連合会】日本が積み上げてきた食と農の先進性を引き降ろす
重要な記事
最新の記事
-
持続可能な食と農へ 農中と農研機構が協定2025年4月23日
-
将来受け手のない農地 約3割 地域計画で判明2025年4月23日
-
ふたつの「米騒動」【小松泰信・地方の眼力】2025年4月23日
-
鳥インフル対策 大規模養鶏は分割管理を 農水省2025年4月23日
-
米の生産目安見直し 1.7万トン増産へ 北海道2025年4月23日
-
県内国公立大学の新入学生を秋田県産米「サキホコレ」で応援 JA全農あきた2025年4月23日
-
「岐阜えだまめ」の出荷始まる 初出荷は80kg、11月までに700t出荷へ JA全農ぎふ2025年4月23日
-
いわて純情米消費拡大月間がキックオフ JR盛岡駅前でおにぎり配布 JA全農いわて2025年4月23日
-
2025いわて純情むすめ大募集 純情産地いわての魅力を全国に伝える JA全農いわて2025年4月23日
-
【JA人事】JA常総ひかり(茨城県) 堤隆組合長を再任2025年4月23日
-
食べ物への愛と支える人々への感謝込め ニッポンエールからグミ、フルーツチョコ、ドライフルーツ詰め合わせ 全国農協食品株式会社2025年4月23日
-
カレー、ラーメンからスイーツまで 「鳥取の魅力」詰め合わせ JA鳥取中央会2025年4月23日
-
大自然から生まれたクリームチーズ 昔ながらの手作り飴に 蔵王酪農センター2025年4月23日
-
千葉県柏市「柏市公設市場」一般開放デー開催 市内JAが初出店2025年4月23日
-
新茶の季節に「お茶フェア」産地直送通販サイト「JAタウン」で初開催2025年4月23日
-
緑茶用品種「せいめい」全ゲノム配列を解読 多型情報解析を可能に 農研機構2025年4月23日
-
AIとIoT、新規センサを活用 スマート畜産排水処理技術を開発 農研機構2025年4月23日
-
「サツマイモ基腐病を防除する苗床の土壌還元消毒SOP」第2版を公開 農研機構2025年4月23日
-
第11回京都市場伊賀産肉牛枝肉研修会開く 伊賀産肉牛生産振興協議会2025年4月23日
-
充実の装備と使い勝手の良さで計量作業を効率化 農家向け計量器2機種を発売 サタケ2025年4月23日