農業景況DI8年ぶりプラス 公庫が調査2013年3月21日
日本政策金融公庫の農林水産事業は融資先に実施した平成24年農業景況調査結果を3月19日に発表した。農業全体の景況DIは8年ぶりにプラス値となった。
調査は同公庫のスーパーL資金・農業改良資金の融資先を対象に実施し、各経営体別に平成24年の経営を前年の経営と比べて「良くなった」という構成比から「悪くなった」という構成比を差し引いた「DI」で評価した。回答数は7408先。
農業全体の景況DIは前年の▲7.9から21.1ポイント上昇して13.2となり、8年ぶりのプラス値となった。前年は東日本大震災の影響でマイナス値の業種が多かったが、今回はほとんどの業種でプラス値に転じたため。
なかでも大幅に改善したのが肉用牛で、前年の▲47.4から8.3へとプラスに好転した。風評被害などで価格が下落した23年度から回復傾向に推移していることが要因としている。
また、施設野菜も▲15.7から19.9と大きく改善した。
一方、悪化したのが養豚(▲6.2→▲38.1)と採卵鶏(8.4→▲40.6)。養豚は需給の緩みや鶏肉価格の下落の影響を受け価格が低調だったこと、採卵鶏は年明けから価格が軟調に推移し、9カ月連続で発動された経営安定対策事業が財源不足となり、予算内での補てんが8月分以降打ち切りとなったことを要因に挙げている。
25年の農業全体の見通しは販売価格の下落や円安などによる生産コストの上昇を懸念する業種が多いことからやや低下して9.2となった。
(表)
業種別景況DI(※クリックすると大きくなります)
I
(関連記事)
・消費者の国産志向、震災前に回復(2013.03.15)
・十分な事前準備が成功のポイント 日本政策金融公庫の他産業からの農業参入調査(2013.02.15)
・6次産業化経営に女性の活躍広がる 日本政策金融公庫が調査(2013.01.10)
重要な記事
最新の記事
-
基本法施行後初の予算増確保へ JAグループ基本農政確立全国大会に4000人 生産者から切実な訴え2024年11月22日
-
「適正な価格形成」国関与で実効的に JA群馬中央会・林会長の意見表明 基本農政確立全国大会2024年11月22日
-
JAグループ重点要望実現に全力 森山自民党幹事長が表明 基本農政確立全国大会2024年11月22日
-
農林水産省 エン・ジャパンで「総合職」の公募開始2024年11月22日
-
鳥インフル 米モンタナ州、ワシントン州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年11月22日
-
鳥インフル オランダからの生きた家きん等 輸入を一時停止 農水省2024年11月22日
-
11月29日「ノウフクの日」に制定 全国でイベント開催 農水省2024年11月22日
-
(411)「豚ホテル」の異なるベクトル【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年11月22日
-
名産品のキャベツを身近に「キャベツ狩り選手権」開催 JA遠州中央2024年11月22日
-
無人で水田抑草「アイガモロボ」NEWGREENと資本業務提携 JA三井リース2024年11月22日
-
みのるダイニング名古屋店開業2周年「松阪牛ステーキ定食」特別価格で提供 JA全農2024年11月22日
-
【スマート農業の風】農業アプリと地図データと筆ポリゴン・eMAFF農地ナビ2024年11月22日
-
自動運転とコスト【消費者の目・花ちゃん】2024年11月22日
-
イチゴ優良苗の大量培養技術 埼玉農業大賞「革新的農業技術部門」で大賞受賞 第一実業2024年11月22日
-
「AGRIST Aiサミット 2024」産官学金オープンイノベーションで開催2024年11月22日
-
厚木・世田谷・北海道オホーツクの3キャンパスで収穫祭を開催 東京農大2024年11月22日
-
大気中の窒素を植物に有効利用 バイオスティミュラント「エヌキャッチ」新発売 ファイトクローム2024年11月22日
-
融雪剤・沿岸地域の潮風に高い洗浄効果「MUFB温水洗浄機」網走バスに導入 丸山製作所2024年11月22日
-
農薬散布を効率化 最新ドローンなど無料実演セミナー 九州3会場で開催 セキド2024年11月22日
-
能登半島地震緊急支援募金で中間報告 生産者や支援者が現状を紹介 パルシステム連合会2024年11月22日