農家世帯、収入減で家計をひっ迫 家の光調査2013年8月20日
家の光協会は8月15日、2012年農家の家計実態調査結果をまとめた。それによると総収入額、総支出額とも前年より増えた。農外収入、その他収入が増えたが、農業収入は減った。農家世帯では総収入が大幅に減ったにもかかわらず、総支出は横ばいで、家計のひっ迫が明らかになった。
農業収入や農外収入などを合わせた1世帯当たりの平均収入額は701万円で、前年(661万円)より40万円増えた。また平均支出額は693万円で、こちらも前年(635万円)から大幅に増加した。いずれも東日本大震災が発生した2011年からは大幅に上昇したが、2010年の水準には達していない。
収入の内訳は、農外収入362万円(前年比10.1%増)、その他収入158万円(同6.4%増)でそれぞれ前年より増加し、これが世帯の収入を押し上げた。しかし、農業収入(現金)は178万円(前年比1.1%減)で、前年をわずかに下回った。
支出の内訳は、家計支出が328万円(前年比7.4%増)、貯蓄・投資・返済が191万円(同5.4%増)、農業支出・農外支出・租税が175万円(同17.9%)で、いずれも前年を大きく上回った。年代別では、総収入・総支出額ともに40~60代の世帯で増えたが、39歳以下の世帯では減少している。
農家世帯に限ると、総収入の平均は892万円で、前年(951万円)からは59万円、6.2%の減少となった。うち農業収入は384万円で、前年(403万円)からは19万円、4.8%減った。一方、農家世帯の総支出額の平均は866万円で、前年(865万円)とほぼ同額だったが、収入が減るなかで、支出は変わらず、農家世帯の家計ひっ迫がうかがえる。
調査は2012年の「家の光家計簿」の記帳者402人分を集計・分析した。調査協力者9割近くが女性。
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