政府・党一体で公約実現方針確立を 自民議連2013年10月17日
自民党議連の「TPP交渉における国益を守りぬく会」は10月15日に会合を開き、TPP(環太平洋連携協定)交渉では「政府・党は一体となって、改めて公約実現のための取り組み方針を確立」することなどを決議した。
会合では10月6日のTPPバリ会合の際、自民党TPP対策委の西川公也委員長が今後の交渉に向けて守るべき農林水産物の検証を示唆したことや、同会と党のTPP対策委員会との関係について質問や意見が相次いだ。 西川発言については「波紋を広げ、国民にとっては裏切られた思いだ」、「農家に不安を与えた。譲るのではないかという懸念を与えたのは事実」、「守るというのならなぜ検証するのか、説明がなければならない」などの意見が出た。
これに対して西川委員長とともにTPP対策委副委員長として現地に同行していた同会の森山裕会長は「タリフラインを削ることを前提にして話をしたのではない」ことを強調した。そのうえで重要5品目のタリフライン586品目以外にも、合板や雑豆など輸入が急増すれば打撃を受ける品目をあるとして、これまでのEPAで関税撤廃したことがない834品目を「しっかり守っていく」ための検証だなどと説明した。
また、同会と党のTPP対策委員会との関係については「この議連の活動が党の決議を作った。(対策委と議連が)反対の方向を向いていることはない。国益を守り抜くことで一緒にがんばっていく。ご理解いただきたい」と森山会長は述べた。 会合では、「農林水産分野の重要5品目等や国民皆保険制度などの聖域の確保を最優先すること」とした自民党と衆参農林水産委員会の決議は国民との約束であり、この決議実現に責任を果たすことを10月3日に決議したことを改めて強調し、情報公開を的確に行わない政府の対応が農林漁業者をはじめ国民の一部に不安を生んでいるとして「政府・党は一体となって、改めて公約実現のための取り組み方針を確立し、より的確な情報の伝達、党内論議の充実をはかり、誤りなき対応をすすめ、わが自民党への信頼をさらに確固たるものにすべきである」との決議を採択した。
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