第43回日本農業賞決まる 3月8日に表彰式2014年2月5日
NHK、JA全中が主催する第43回日本農業賞の受賞者が決まった。個別経営の部、集団組織の部でそれぞれ大賞3件、特別賞1件、優秀賞3件と食の架け橋賞4件の計18件が受賞した。3月8日15時半から東京・渋谷のNHKホールで表彰式を行う。
この賞は農業経営や技術の改革と発展に意欲的に取り組み、地域社会の発展に貢献している生産者や営農集団を表彰するもの。今回は「個別経営の部」に96件、「集団組織の部」に94件の応募があった。
「個別経営の部」で大賞を受賞したのは、北海道石狩郡で有機農場を営む大塚裕樹さん・早苗さん、山梨県甲州市で採卵鶏としては国内初の有機JAS認定を取得した黒富士農場を営む向山茂徳さん、広島県世羅郡で62haという国内最大規模の果樹園を営む世羅幸水農園代表の原田修さんが受賞した。
大塚さんらはミニトマトの無農薬水耕栽培のほか全22品目を生産し、それらを利用したプリン、スープ、干しいもなどの加工・販売を行い、インターネットによる販路拡大など経営の多角化を実践。この10年で売上を急激に伸ばしていることなどが評価された。
「集団組織の部」では、長野県松本市の中山間地で100haの農地をもつ集落営農組織・小赤営農、愛知県西尾市でほぼキュウリ専業の生産者48戸が参加し8.3億円の売り上げをほこるJA西三河きゅうり部会、長崎県五島市という離島で6次産業化に取り組むJAごとう高菜部会、の3団体が受賞した。
JAごとう高菜部会は全量を食品会社と契約栽培しており、そのほか園芸品や繁殖牛などとの複合経営も行い、離島でも高収益な農業経営を実践している。参加戸数は100戸、高菜の作付面積80ha、販売額2.8億円は生産量にして全国2位の組織だ。
このほか、消費者と生産者の架け橋となる活動を表彰する「食の架け橋の部」では、山梨県北杜市のNPO法人「えがおつなげて」が大賞に選ばれた。
◇
第43回日本農業賞の全受賞者・団体は次の通り(敬称略)。
【個別経営の部】
○大賞
▽大塚裕樹・早苗(北海道石狩郡・JA新しのつ)
▽向山茂徳(山梨県甲州市・JAフルーツ山梨)
▽原田修(広島県世羅郡世羅町・JA尾道市)
○特別賞
▽松原久美・えみえ(岩手県岩手郡雫石町・JA新いわて)
○優秀賞
▽宮崎数馬(石川県輪島市・JAおおぞら)
▽都築周典(愛知県常滑市・JAあいち知多)
▽井ノ倉光博(奈良県奈良市・JAならけん)
【集団組織の部】
○大賞
▽農事組合法人小赤営農(長野県松本市・JA松本ハイランド)
▽JA西三河きゅうり部会(愛知県西尾市)
▽JAごとう高菜部会(長崎県五島市)
○特別賞
▽JAこま野果実部李生産委員会(山梨県南アルプス市)
○優秀賞
▽共計ブリックスナイン協議会(群馬県太田市・JAにったみどり、JA邑楽館林)
▽JAびほくトマト部会(岡山県高梁市)
▽JAとさかみ園芸部メロン部会夜須支部(高知県香南市)
【食の架け橋賞】
○大賞
▽NPO法人えがおつなげて(山梨県北杜市)
○優秀賞
▽NPO法人四季の学校・谷口(山形県最上郡)
▽小池手造り農産加工所有限会社(長野県下伊那郡)
○奨励賞
▽食の宮城復興ネットワーク(宮城県仙台市)
(関連記事)
・「第42回日本農業賞」決まる JAみなみ信州花き部会、JA伊豆の国果菜委員会ミニトマト部会が大賞受賞(2013.01.28)
・JA広報大賞にJA秋田ふるさと JA全中(2014.01.23)
・地域営農ビジョン大賞、受賞組織決まる JA全中(2014.01.07)
・JA全中作文・図画コン 受賞者が決定(2013.12.11)
・都会で実りの秋を喜ぶ 全農がチャリティフェア(2013.11.05)
重要な記事
最新の記事
-
備蓄米 「味に差なく、おいしく食べてほしい」 江藤農相2025年4月24日
-
関税発動で牛肉の注文キャンセルも 米国関税の影響を農水省が分析2025年4月24日
-
トランプ関税で米国への切り花の輸出はどうなる?【花づくりの現場から 宇田明】第58回2025年4月24日
-
【JA人事】JA北オホーツク(北海道)吉田組合長を再任2025年4月24日
-
三島とうもろこしや旬の地場野菜が勢ぞろい「坂ものてっぺんマルシェ」開催 JAふじ伊豆2025年4月24日
-
農林中金 ロンコ・インベストメント・マネジメントに資本参画 不動産分野の連携強化2025年4月24日
-
積雪地帯における「麦類」生育時期 推定を可能に 農研機構2025年4月24日
-
日本曹達 微生物農薬「マスタピース水和剤」新たな効果とメカニズムを発見 農研機構2025年4月24日
-
棚田の魅力が1枚に「棚田カード」第5弾を発行 農水省2025年4月24日
-
みずほ銀行と食農領域の持続可能な発展に向け戦略的提携 クボタ2025年4月24日
-
【人事異動】兼松(6月1日付)2025年4月24日
-
日本生協連「フェアトレード・ワークプレイス」に登録2025年4月24日
-
旭松食品「高野豆腐を国外へ広める活動」近畿農政局 食の「わ」プログラムで表彰2025年4月24日
-
群馬県渋川市の上州・村の駅「お野菜大放出祭」26日から 9種の詰め放題系イベント開催2025年4月24日
-
JA蒲郡市と市内の飲食店がタッグ 蒲郡みかんプロジェクト「みかん食堂」始動2025年4月24日
-
適用拡大情報 殺菌剤「バスアミド微粒剤」 日本曹達2025年4月24日
-
倍率8倍の人気企画「畑でレストラン2025」申込み開始 コープさっぽろ2025年4月24日
-
農業・食品産業技術開発の羅針盤「農研機構NARO開発戦略センターフォーラム」開催2025年4月24日
-
雪印メグミルク、北海道銀行と連携「家畜の排せつ物由来」J-クレジット創出へ酪農プロジェクト開始 Green Carbon2025年4月24日
-
山椒の「産地形成プロジェクト」本格始動 ハウス食品など4者2025年4月24日