決議実現を! TPP緊急全国要請集会 JA全中2014年2月21日
JA全中は2月22日からシンガポールで開催されるTPP(環太平洋連携協定)閣僚会合を前に、2月20日東京で「TPP閣僚会合において国会決議を実現する緊急全国要請集会」を開いた。
JA全中の萬歳章会長は「閣僚会合を目前に控え極めて重大な局面を迎えている。われわれは食と暮らし、命を守るため農林水産団体や消費者団体と連携しながらこれまで運動を展開してきた。 自民党においては(重要5品目の関税撤廃からの除外など)決議や政権公約で国民と約束し、衆参農林水産委員会決議では国会の意思を示した。安倍総理や主要閣僚、石破幹事長をはじめ与党幹部は、決議を守る姿勢を明確に示しており、まさに実質的な政府の交渉方針となっている。
閣僚会合でもこれまで同様、決議をふまえ交渉にあたるとの強い姿勢が断固として貫かれなければならない。連日、譲歩を示唆する報道が繰り返され、生産現場に不安と動揺が広がっている。われわれは政府・与党に対し改めて決議を守り抜くよう強く訴える」と述べた。
集会ではJA全中の村上光雄副会長が代表要請。「米、麦、牛肉・豚肉、乳製品、甘味資源作物など農林水産物の重要品目を除外または再協議の対象とする」とした国会と自民党決議を必ず実現することを求めるとともに「国の将来を左右する外交交渉」だとして国民への情報開示の徹底と、利害関係者の意見を交渉過程に確実に反映させることも要請した。
(写真)
引き続き運動を展開すると強調した萬歳会長
◆決議は日本国の総意
出席した自民党の石破茂幹事長は「国会決議は日本国あげての総意。TPP交渉に臨むにあたり、重要5品目の例外なき関税撤廃は行わない、と。そもそも(昨年の)安倍総理とオバマ大統領の会談でわが国には一定の農産品、米国は一定の工業品、そのようなセンシティブな品目が存在するということを認めたうえで異例の声明を出したうえでこの交渉に臨んでいる。国会決議を守る、なによりもみなさんとの約束を守ることに全力をあげる」などと述べるとともに、「遊びや冗談で(決議に)脱退も辞さずと書いたのではない。この公約を違えることが一体何を引き起こすかということもよく承知をしている。要は日本の農産品の再生産が必ず確保されるということ。ここで与党と政府とみなさんとの間に信頼関係ができなければ所得倍増もできない。日本の再生もできない。その覚悟で全力で交渉にあたり、国会決議を守る」と強調した。
◇
集会では以下の特別決議を採択した。
【特別決議概要】
○わが国のすべての農産物について関税撤廃を強いることは結果として国益を大きく損ねることは明らか。
○TPPは農業に限らず食と暮らし・いのちという国民の生命や財産に直結し国の主権を揺るがしかねない重大な問題をはらんでいることも訴えてきた。政府による十分な情報開示がないなか私たちの懸念はいまだ何ら解消されていない。
○私たちが将来にわたって果たすべき最も重要な責務として持続可能な農業を実現し消費者・国民との信頼に基づき安全・安心な国産農畜産物の安定的な供給に取り組んでおり、TPPによってそれらの取り組みが崩壊するようなことがあってはならない。
○こうした取り組みを着実に実践していくには決議の実現は不可欠。安易に妥協して合意すべきではない。
(関連記事)
・TPP 譲歩なら撤退すべき-官邸前で抗議(2014.02.19)
・TPPで緊急全国要請集会-JA全中(2014.02.18)
・共同参画一層の前進 JA全国女性大会(2014.01.22)
・【TPP反対声明】全国町村会(2013.03.18)
重要な記事
最新の記事
-
【令和6年度 鳥インフルエンザまとめ】2025年1月22日
-
【特殊報】チャ、植木類、果樹類にチュウゴクアミガサハゴロモ 農業被害を初めて確認 東京都2025年1月22日
-
【新年特集】2025国際協同組合年座談会「協同組合が築く持続可能な社会」(1)どうする?この国の進路2025年1月22日
-
【新年特集】2025国際協同組合年座談会「協同組合が築く持続可能な社会」(2) どうする?この国の進路2025年1月22日
-
【新年特集】2025国際協同組合年座談会「協同組合が築く持続可能な社会」(3) どうする?この国の進路2025年1月22日
-
【新年特集】2025国際協同組合年座談会「協同組合が築く持続可能な社会」(4) どうする?この国の進路2025年1月22日
-
禍禍(まがまが)しいMAGA【小松泰信・地方の眼力】2025年1月22日
-
鳥インフル 英イースト・サセックス州など4州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2025年1月22日
-
【JAトップ提言2025】消費者巻き込み前進を JAぎふ組合長 岩佐哲司氏2025年1月22日
-
【JAトップ提言2025】米も「三方よし」精神で JAグリーン近江組合長 大林 茂松氏2025年1月22日
-
京都府産食材にこだわった新メニュー、みのりカフェ京都ポルタ店がリニューアル JA全農京都2025年1月22日
-
ポンカンの出荷が最盛を迎える JA本渡五和2025年1月22日
-
【地域を診る】地域再生は資金循環策が筋 新たな発想での世代間、産業間の共同 京都橘大学教授 岡田知弘氏2025年1月22日
-
「全日本卓球選手権大会」開幕「ニッポンの食」で応援 JA全農2025年1月22日
-
焼き芋ブームの火付け役・茨城県行方市で初の「焼き芋サミット」2025年1月22日
-
農のあるくらし日野のエリアマネジメント「令和6年度現地研修会」開催2025年1月22日
-
1月の「ショートケーキの日」岐阜県産いちご「華かがり」登場 カフェコムサ2025年1月22日
-
「知識を育て、未来を耕す」自社メディア『そだてる。』運用開始 唐沢農機サービス2025年1月22日
-
「埼玉県農商工連携フェア」2月5日に開催 埼玉県2025年1月22日
-
「エネルギー基本計画」案で政府へ意見 省エネと再エネで脱炭素加速を パルシステム連合会2025年1月22日