営農継続へ支援 農水省の豪雪被害対策2014年2月25日
農水省は2月24日、大雪被害に関する緊急災害対策本部の第2回会合を開き、被災農業者への当面の支援対策を決めた。
農林水産省のまとめでは2月21日現在、大雪による農業被害はビニールハウスの損壊が1万4503件(31都道府県)、農作物の損傷が977ha(21都県)、畜舎の損壊が153件(8県)などとなっている。
今回の大雪は平成24年を上回る甚大な被害をもたらしており、とくに各地域で経営を発展させてきた農業の担い手が多大な被害を受けている。農水省はこうした被災農業者が今後も意欲を持って農業を継続できるよう支援をするとしている。
◇
対策の概要は以下のとおり。
▽災害関連資金の無利子化
農林漁業セーフティネット資金などの災害関連資金の貸付利子について貸付当初5年間を無利子とする。
▽農業用ハウス等の再建・修繕への助成
ビニールハウスや棚などの再建と修繕、さらに今回は倒壊したハウスなどの撤去についても経費を助成(10分の3を助成)。
▽共同利用施設への助成
雪害を受けた産地に対して別枠で集出荷貯蔵施設等共同利用施設の整備を優先的に支援(2分の1を助成)。「強い農業づくり交付金」の活用。
▽果樹の改植への助成
[1]被害果樹の植え替えとこれに伴う果樹棚の設置に必要な資材導入に要する経費を助成(ミカン・リンゴは定額、ブドウ・モモは2分の1助成)
[2]未収益期間に要する経費を助成(10aあたり5万円を改植翌年から4年分。初年度一括交付)。
▽被災農業法人等の雇用維持のための支援
被災農業法人等が施設復旧までの間、従業員を他の農業法人等に研修目的で派遣する場合に必要な経費を助成(月最大10万円、最長2年間)。農の雇用事業の活用。
同省は今後、詳細な状況を把握し、現場のニーズを聞き取るなどして補助率の上積みなど追加対策を検討することにしている。
また、被災農業者が支援を受けるために[1]施設の被害状況[2]撤去作業を行った人、日付け、費用の額が分かる書きものや写真などや、撤去作業を外注して場合の発注書、納品書、請求書など書類をそれぞれが保存しておくよう呼びかけている。
(関連記事)
・農業ハウス1万4000損壊 大雪被害(2014.02.25)
・JA全農が豪雪対策本部を設置(14.02.24)
・今年の夏は「異常気象」 木本昌秀・東大教授(2013.09.20)
・梅雨期の豪雨被災農業者に総合対策実施(2013.08.20)
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