津波に強い低コスト海岸堤防を開発 農研機構2014年6月9日
農研機構は竹中土木と共同実施している「農林水産省食料生産地域再生のための先端技術展開事業」における研究課題「減災・防災システムの開発・実証研究」で、東日本大震災級の津波に対して粘り強く強靭な海岸堤防を開発した。
この堤防では、法面と天端(堤防の一番高い部分)の三面の被覆工と盛土を一体化させた構造様式を採用し、津波が海岸堤防に衝突し越流したときに懸念される被覆ブロックのはく離と、下流のり先(法面の最下端の部分)の地盤の洗掘(流水や波浪により土砂が洗い流されること)による被覆ブロックの不安定化からはじまる堤体の侵食破壊に対する抵抗力を大幅に向上させることができる。
同時に、地震に対する堤防と被覆工の安定性を大幅に向上することができる。
今後は、平成26?27年度の農水省の海岸堤防復旧事業への技術提案を行い普及に結び付けていく予定にしている。東南海トラフ地震で津波被害が予想される地域での活用も期待されている。
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