迅速な情報提供など要請 がれき撤去問題で福島2014年8月7日
東電福島第一原発のがれき撤去作業で発生した米の汚染問題で、JA福島中央会の大橋信夫会長らは8月5日、林農相を訪ねて抗議と要請を行った。
この問題は昨年8月に起きていた。福島第一原発のがれき撤去作業で放射性物質を含む粉塵が舞った。
一方、JAそうま管内の一部の米から基準値の100ベクレルを超える放射性物質が検出され、がれき撤去との因果関係を認識した農水省は東電に再発防止を要請していた。しかし、これが報道されたのが今年7月のことだった。
農水省は因果関係が確定できないことが公表しなかった理由としているが、大橋会長は「今回の事態に対する農水省の対応は県民との信頼関係を損ねるものであり極めて遺憾と言わざるを得ず、今後の県民への情報開示やマスコミへの情報提供のあり方についての改善を強く求める」と林農相に要請した。
また、農水省提供の写真を一部報道機関が、稲穂に付着している黒い斑点を放射性物質と報道したことから、消費者の誤解を招き福島県産の米などは、さらに「風評の暴風」にさらされることになるとして農水省の「情報提供のありかたについても県内農業者は強い不信感を抱いている」と抗議した。
また、今後も原発解体工事が続くことから▽放射性物質に関する問題発生時の県民への迅速な情報開示と風評払しょくへの徹底した広報対策の強化、▽粉塵飛散などの再発防止策の徹底、すべての損害賠償の早期支払いに関する東電への指導強化など、▽復興予算の十分な確保と早期営農再開対策の促進などを要請した。
林農相は「今後は密接に連携をとって細かな情報も提供していきたい」と述べるとともに、飛散防止については東電と原子力規制庁に万全の対策を期すよう求めるとした。そのうえで「農家のみなさんが安心して取り組んでいけるようやってきたが、申し訳なかったという状態になった。情報を共有していきたい」と大橋会長らに話した。
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