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農村の役割 認識高まる 内閣府が世論調査2014年8月18日

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環境保全などの活動には消極的

 食料生産の場として、また水資源を蓄え、土砂崩れなどの自然災害を防止する機能として、農山漁村の役割を重視する国民が増えていることが内閣府の調査で分かった。一方で、農業体験などによる教育の場としての見方はやや減少し、交流の必要性は認めるものの、農作業や環境保全、伝統文化の維持活動などに積極的に参加しようという者は減少傾向にある。

◆「生活の場」5割以下

 農村の持つ役割の中で、特に重要だと思うことを聞いたところ、複数回答で「食料を生産する役割」を挙げた者が83.4%と最も高く、以下「多くの生物が生息できる環境の保全や良好な景観を形成する役割」が49.8%、「地域の人々が働き、かつ生活する場としての役割」が48.7%、「水資源を蓄え、土砂崩れや洪水などの災害を防止する役割」が32.5%、「農村での生活や農業体験を通じて野外における教育の場としての役割」30.1%などとなっている。
 6年前(平成20年)の調査と比較すると、「食料生産」が17.6ポイント、「環境保全」が0.9ポイント、「生活の場」が2.6ポイント、「災害防止」が2.9ポイントそれぞれ増え、「教育の場」が6ポイント減少した。

 

◆維持活動には消極的

 一方で農業・農村の維持活動については、「集落に行って農作業や環境保全活動・お祭りなどの伝統文化維持活動に協力してみたい」は前回から6.3ポイント減の54.5%となり、そうした活動に「協力したいとは思わない」が、同7.2ポイント増の20.1%となっている。
 さらに現在、都市地域に住む者の、農山漁村地域への定住願望は、「ある」「どちらかというとある」が10ポイント増の31.6%、「ない」「どちらかというとない」が10ポイント減の65.2%となっている。
 ただし、「ある」「どちらかというとある」も、実現の時期は「すぐにでもしたい」が8.3%、「5年以内」が16.9%、「10年以内」が24.9%で、残りの半分は、10年以上先のことと考えている。
 調査は今年6月中旬に実施。全国20歳以上の者を対象に実施。有効回答1880人分を集計した。
 なお、この結果は、食料・農業・農村基本法の見直し等の参考資料となる。

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