生産コスト増が影響 農業景況感、大きく減退2014年9月26日
日本政策金融公庫農林水産事業は9月18日、7月に実施した平成26年上半期の農業景況調査結果を公表した。生産コスト増を要因に、ほぼすべての業種で景況DI(※)が悪化した。
農業全体の景況DIは、25年に比べて8.8ポイント低下し、▲10.2と、マイナス幅が大きく増えた。公庫によると、生産コストDIが「原油、穀物の国際市況高や円安の影響」を受けて前回より11.2ポイント低下し▲74.1と悪化しており、これが農業全体の景況DI全体を低下させる要因になっていると分析している。
業種別の景況DIでは、販売価格が好調な養豚が9.6ポイント上がり53.2と高い数値を維持しているほか、畑作が10.3ポイント上がり▲17.3に、都府県の酪農が2ポイント上がり▲21.8、ブロイラーが17.6ポイント上がり▲4.8とマイナス幅が縮小したが、それ以外の11業種はすべてすべて前回より悪化し、露地・施設野菜、果樹をのぞいて、すべてマイナスとなっている。
特に落ち込みが大きかったのは、キノコ(4.7→▲20.8)、肉用牛(20.5→▲12.3)、採卵鶏(43.9→▲27.9)など。稲作は、北海道、都府県とも低下したが、通年の見通しではさらに悪化し、北海道で▲61.3、都府県で▲44.1となった。
一方、農業全体の設備投資見込みDIが前回調査(26年1月)に比べて16.3ポイント上がり▲4.8と回復したほか、販売単価DIも11.2ポイント上がり0.1とプラスに転じているなど、「先行きに期待を抱かせる」結果もあったと報告している。
【※DI=Diffusion Index、動向指数】
前年と比較して、「良くなった」と答えた比率から「悪くなった」と答えた比率を引いたもの。マイナスであれば、「悪くなった」の比率が「良くなった」を上回ったことになる。
(関連記事)
・「青年等就農資金」を全国初融資 日本公庫(2014.08.20)
・農業経営アドバイザー 新たに185人が合格(2014.08.18)
・海外輸出を支援契約商社を拡大 日本公庫(2014.07.08)
・梅雨期の大雨災害に関する相談窓口設置 公庫(2014.06.18)
・大雨被害 農業者への資金融通を依頼 農水省(2014.06.18)
重要な記事
最新の記事
-
産地を応援「メイトー×ニッポンエール フルーツソルベ瀬戸内広島レモン」発売 JA全農2025年3月17日
-
カーリング女子日本代表チームを「ニッポンの食」で応援 JA全農2025年3月17日
-
JA共済連 全国本部組織機構を改編2025年3月17日
-
円建劣後ローンによる調達を実施 JA共済連2025年3月17日
-
JA帯広かわにし「十勝川西長いもとろろ」など宇宙日本食5品目がISSに搭載2025年3月17日
-
短時間の冠水で出芽率が低下 ダイズ種子の特徴を明らかに 農研機構2025年3月17日
-
甘い味がする新規の香気成分を発見 甘さを感じる仕組みを解明 農研機構2025年3月17日
-
投資家向け農業事業「ノーサ」新プラン「しいたけ栽培オーナー」募集開始 クールコネクト2025年3月17日
-
大分県に初のコメリパワー「三重店」29日に新規開店2025年3月17日
-
果樹生産の大規模化と効率化へ大分県・国東市と協定「ファーマインド大分農園」開園へ2025年3月17日
-
カップめんの悩み解消 大豆ミート「マシマシの種 ミンチタイプ」新発売2025年3月17日
-
人事異動 クボタ(4月1日付)2025年3月17日
-
生成AIとコミュニケーションツールを活用したDX推進に向けてマイクロソフトとの戦略的提携を強化 クボタ2025年3月17日
-
鳥インフル 米ジョージア州全域からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年3月17日
-
神明ホールディングス、三井住友銀行と資本業務提携 ウォーターセル2025年3月17日
-
新潟にコメリパワー「見附店」28日に新規開店2025年3月17日
-
国産野菜と生姜で元気をチャージ「新とびきりトマト&レタス ~和風ジンジャーソース~」新発売 モスバーガー2025年3月17日
-
横浜を花と緑で彩るフラワーリレー「ガーデンネックレス横浜2025」19日から開催2025年3月17日
-
運命に抗い生きる原生生物 DNA上の負の突然変異をRNA編集の活用によって克服2025年3月17日
-
デリカアドバイザー養成研修 131人を修了認定 日本惣菜協会2025年3月17日