一丸となって改革実現を 萬歳JA全中会長会見2014年11月7日
JA全中の萬歳章会長は11月6日にJAグループの自己改革内容の決定を受けて記者会見し「自らの組織改革を自らの手で必ずやり遂げる強い決意のもとにまとめた」と強調した。
JA全中は8月8日に総合審議会に諮問を行ってから、これまでJA改革、中央会改革について専門委員会で検討を重ね10月24日に総合審議会は中間とりまとめを行った。これを受けてJAグループの自己改革の内容を決定した。
萬歳会長は「今後はこの自己改革をもって次期通常国会に向けた法改正に関して政府・与党と協議をしていきたいと思う」と述べた。
政府・与党でとりまとめがなされた後は、総合審議会を再開、年度内に最終答申をいただいて「自己改革の改定、具体化を進める」方針だ。
会長は「自主・自立の協同組合組織であるJAとして、自らの組織改革を自らの手で必ずやり遂げるJAグループがまさに一丸となって取り組むという強い決意のもとにまとめた。多くの組合員は持続可能な農業と豊かで暮らしやすい地域社会の実現を願っている。またJAは自らの地域から逃げることはできない。多くの組合員、JAからの声を強く自覚し、地域社会と農業を豊かにするために相互扶助や自主自立、地域社会への貢献といった協同組合原則に則した組織として組合員の意思に基づき自己改革を実践していく」と決意を語った。
新たな中央会については「農業協同組合法の第3章に中央会に関する条項がある。この法的なものがあってわれわれがこれからも農協に対する役割を果たしていくということが大事だ」と強調し、相談・監査機能、代表機能、総合調整機能の3つの機能に重点した「新たな中央会がきちんと役割を果たしていくという意味で、これからも農協法上に位置づけられた立場として役割を果たしていくことが必要」と述べた。
政府との協議について会長は「規制改革実施計画のなかでも農協系統組織の検討もふまえて、とある。自主・自立のなかで改革をしていくという協同組合組織の根幹に関わること、協議するなかでわれわれの思いをきちんと説明しながら理解を求めていく」と話した。
この点について冨士重夫専務は6月の政府・与党のとりまとめで示された自律的な組織とするなどの方向に「十分応えた新しい中央会のイメージを出している」とし「国から与えられたさまざまな権能について廃止し自律的な制度に転換する。会員ではない農協もすべて指導するといった一種強制的なものも廃止し、会員の加入脱退の自由を原則とした制度に移行するという考え方。政府・与党の取りまとめの趣旨にそった自己改革案になっている」と強調した。
(関連記事)
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