【TPP】29章中、10章で交渉終了2015年4月28日
TPP政府対策本部は4月22日の自民党の会合でTPP交渉の状況について報告した。報告した澁谷審議官によると29章で構成される協定文のうち、10章で交渉が終了したという。
TPP交渉は農産品を含む「物品市場アクセス」、「原産地規則」、「知的財産」など21分野で交渉が行われているが、分野によっては複数の協定文で構成されることから全体で29章になる見込みだという。
このうち交渉が終了したのは以下の10章であることを明らかにした。▽貿易円滑化(貿易規則の透明性向上など)、▽越境サービス(国境を超えるサービス貿易に関するルール)、▽一時的入国(ビジネスマンの一時的滞在の要件など)、▽電気通信(通信サービス提供者の義務など、以上サービス分野)、▽制度的運営事項のうちの運営・制度、▽協力(TPP協定の合意事項を履行するための国内体制が不十分な国への技術支援、人材育成など)、▽分野横断的事項の4章(複数の分野にまたがる規則などが通商上の妨げにならないような規定)。
一方、知的財産分野は難航しているとされる。とくに医薬品のデータ保護期間に関しては、日米以外の国は新薬メーカーがほとんどないことからジェネリック(特許切れ)薬品開発の観点からこの期間を短くしたいとして日米と激しく対立している。
食の安全に関する規制緩和も懸念されているが政府は「既存の協定(WTOのSPS協定)とほぼ同じ内容であり、わが国の制度変更を求めるものではない」と説明した。ISDS条項についても「公共の利益を保護する政府の権限への配慮の規定もある」とする。
(関連記事)
・【TPP】日米協議、事務レベル折衝を継続 (15.04.21)
・日米TPP閣僚会議開始 (15.04.20)
・【TPP】粘り強く分析と運動 市民レベルで勉強会 (2015.04.17)
・【TPP】JAグループが国会決議実現へ特別決議 (2015.03.20)
・【TPP】3月5日から日米協議 (2015.03.04)
重要な記事
最新の記事
-
NTTグループの開発した農業用国産ドローンの取り扱い開始 井関農機2024年12月23日
-
シンとんぼ(123) -改正食料・農業・農村基本法(9)-2024年12月21日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践 (40) 【防除学習帖】第279回2024年12月21日
-
農薬の正しい使い方(13)【今さら聞けない営農情報】第279回2024年12月21日
-
【2024年を振り返る】揺れた国の基 食と農を憂う(2)あってはならぬ 米騒動 JA松本ハイランド組合長 田中均氏2024年12月20日
-
【2025年本紙新年号】石破総理インタビュー 元日に掲載 「どうする? この国の進路」2024年12月20日
-
24年産米 11月相対取引価格 60kg2万3961円 前年同月比+57%2024年12月20日
-
鳥インフルエンザ 鹿児島県で今シーズン国内15例目2024年12月20日
-
【浜矩子が斬る! 日本経済】「稼ぐ力」の本当の意味 「もうける」は後の方2024年12月20日
-
(415)年齢差の認識【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年12月20日
-
11月の消費者物価指数 生鮮食品の高騰続く2024年12月20日
-
鳥インフル 英サフォーク州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年12月20日
-
カレーパン販売個数でギネス世界記録に挑戦 協同組合ネット北海道2024年12月20日
-
【農協時論】農協の責務―組合員の声拾う事業運営をぜひ 元JA富里市常務理事 仲野隆三氏2024年12月20日
-
農林中金がバローホールディングスとポジティブ・インパクト・ファイナンスの契約締結2024年12月20日
-
「全農みんなの子ども料理教室」目黒区で開催 JA全農2024年12月20日
-
国際協同組合年目前 生協コラボInstagramキャンペーン開始 パルシステム神奈川2024年12月20日
-
「防災・災害に関する全国都道府県別意識調査2024」こくみん共済 coop〈全労済〉2024年12月20日
-
もったいないから生まれた「本鶏だし」発売から7か月で販売数2万8000パック突破 エスビー食品2024年12月20日
-
800m離れた場所の温度がわかる 中継機能搭載「ワイヤレス温度計」発売 シンワ測定2024年12月20日