海外居住外資による森林買収 27年は67ha-農林水産省2016年5月9日
農林水産省は4月27日、平成27年の外国資本による森林買収の事例について公表した。
森林法に基づく届出情報など行政が保有する情報を参考に都道府県を通じて調査した。期間は平成27年1月から12月。
森林法に基づく届出情報は、面積にかかわらず森林の土地所有者となった場合に市町村に提出される。国土利用計画法に基づく届出情報は、一定面積以上(都市計画区域外の場合は1ha以上)の土地を売買するなどの契約を締結した場合に市町村に提出される。
そのほか不動産登記法に基づく届出情報は、第3者への対抗要件として登記所に登記される。
これらの情報をもとにし調査した結果、居住地が海外にある外国法人や外国人と思われる者による森林買収の事例は全国で12件、面積計67haあることが分かった。
このうち北海道ではニセコ町、小樽市、倶知安町、壮瞥町であわせて9件、19haの買収があった。取得者の住所は豪州、中国(香港)、シンガポール、英領ヴァージン諸島。利用目的は資産保有、現状を利用、不動産開発のほか不明もある。
北海道以外は千葉県佐倉市、神奈川県箱根町、岡山県鏡野町・津山市で買収事例があった。
そのほか国内の外資系企業と思われる法人等による森林取得の事例として11件、341haが確認された。
農林水産省のまとめでは、居住地が海外にある外国法人、外国人による森林買収は平成18年から27年で108件、1232haとなった。このうち北海道が87件、1109haと多数を占めている。
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