災害復旧・営農再開を促進-台風被害で支援策決定2016年10月12日
農林水産省は北海道をはじめ各地の農林水産業に甚大な被害をもたらした台風(7号、11号、9号、10号)による被災農林漁業者への支援策を10月7日に決めた。
被災した農地・農業用施設などに対する災害復旧事業は、査定前着工制度について関係地方公共団体に周知するとともに、農水省職員を現地に派遣にして技術的支援を行うなどを通じ早期復旧を支援する。
農業共済金は早期支払いを実施する。また、加工用農産物が倒伏などで工場に出荷できる品位を満たさないものについて適切な損害評価と共済金の支払いも実施する。台風などの被害支援対策では初めてのこと。
災害関連資金の特例措置として農林漁業セーフティネット資金などの貸付利子を貸付当初5年間実質無利子化とする。
被災農業者向け経営体育成支援事業を発動し、農業用ハウス、畜舎、農業機械などの再建・修繕(撤去を含む)に必要な経費を助成する(3/10以内)。乾燥調製施設や集出荷施設など共同利用施設の再建・修繕や、再建の前提となる施設の撤去に要する経費を助成する。
営農再開に向けた支援には次のような対策がある。
▽必要となる追加防除、ほ場残さの撤去、追加的な種子(種バレイショなど)確保などの経費助成 ▽農業共済対象外の作物を作付けしている被災農業者の種子購入に要する経費助成
▽客土を行って復旧した農地の生産力回復のための追加的なたい肥投入など、土づくりに要する経費助成
▽被害果樹の植え替え、これによって生じる未収益期間に要する経費助成(例 りんご農家の場合、改植支援10a17万円、未収益期間支援同22万円) ▽牛マルキン、豚マルキンの生産者積立金の納付免除
▽肉用子牛生産者補給金制度における生産者負担金納付期限の3か月間延長
▽鶏卵生産者経営安定対策事業における生産者負担金の減額など
▽自給飼料の被害を受けた酪農・畜産農家が自給飼料の品質低下を抑制するための発酵促進剤や不足する粗飼料を購入する場合に要する経費を助成(粗飼料購入費助成1トン5000円)
▽簡易畜舎や給水タンクなどの整備、畜舎や機械等の簡易な修理、乳房炎治療等に要する経費を助成
▽被災家畜の避難・預託、死亡・廃用家畜の係る家畜導入を支援
▽酪農ヘルパーの被災農家への出役を支援。
そのほか、農地・農業用施設などの災害復旧事業では、就労機会確保の観点から被災農業者の就労を促進することや、河川の決壊など表土が流出した農地については良質な土を客土することなども決めた。被災したシカ柵など鳥獣被害防止施設の復旧・再整備も支援する。
重要な記事
最新の記事
-
(394)Climate stripes(気候ストライプ)【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年7月26日
-
地域医療の実態 診療報酬に反映を JA全厚連が決議2024年7月26日
-
取扱高 過去最高の930億円 日本文化厚生連決算2024年7月26日
-
【人事異動】JA全厚生連 新理事長に歸山好尚氏(7月25日)2024年7月26日
-
【警報】果樹全般に果樹カメムシ類 県下全域で最大限の警戒を 鳥取県2024年7月26日
-
【注意報】イネに斑点米カメムシ類 県下全域で多発のおそれ 山形県2024年7月26日
-
今が旬の「夏酒」日本の酒情報館で提案 日本酒造組合中央会2024年7月26日
-
ヤンマーマルシェ、タキイ種苗と食育企画「とりたて野菜の料理教室」開催 カゴメ2024年7月26日
-
「ごろん丸ごと国産みかんヨーグルト」再登場 全国のローソンで発売 北海道乳業2024年7月26日
-
物価高騰が実質消費を抑制 外食産業市場動向調査6月度2024年7月26日
-
農機具王「サマーセール」開催 8月1日から リンク2024年7月26日
-
能登工場で育った「奇跡のぶなしめじ」商品化 25日から数量限定で受注開始 ミスズライフ2024年7月26日
-
東京・茅場町の屋上菜園で「ハーブの日」を楽しむイベント開催 エスビー食品2024年7月26日
-
鳥インフル 米国オハイオ州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2024年7月26日
-
大玉すいか販売大幅減 小玉「ピノ・ガール」は前年比146.8% 農業総研2024年7月26日
-
千葉県市原市 特産の梨 担い手確保・育成へ 全国から研修生募集2024年7月26日
-
水産・農畜産振興 自治体との共創事例紹介でウェビナー開催 フーディソン2024年7月26日
-
新規除草剤「ラピディシル」アルゼンチンで農薬登録を取得 住友化学2024年7月26日
-
自由研究に「物流・ITおしごと体験」8月は14回開催 パルシステム連合会2024年7月26日
-
高槻市特産「服部越瓜」の漬け込み作業が最盛期2024年7月26日