多様な連携で都市農業活性化 神奈川県川崎市2016年10月31日
都市農業の見直しが進むなかで、神奈川県の川崎市は「都市農業活性化連携フォーラム」を立ち上げ、市内の農業者やJA、商工業者、大学、福祉法人、市民等との連携の場づくりを進めている。10月28日、第2回フォーラムを開き、講演と意見交換を行った。
このフォーラムは、川崎市が今年、新たに制定した農業振興計画(かわさき「農」の新生プラン)にある「多様な連携からの新しい価値の創造」に沿ったもので、都市農業活性化の方向を探り、具体化するために設けた。今年の6月に第1回のフォーラムを開き、スタートした。
工業都市のイメージが強いが、川崎市には市街化区域内に約400ha、市街化調整区域内を合わせて約580haの農地がある。年々減少しているが、近年は減少が鈍化しており、JAセレサ川崎が麻生区につくった大型農産物直売所の影響などで農業者の営農意欲が向上している。また多様な連携では、ICT(情報通信)を使った養液土耕栽培、福祉団体による遊休農地の活用、明治大学によるアスパラガスの新たな栽培方法などがモデル事業として具体化している。
フォーラムでは農水省食文化・市場開拓課の西経子・和食室長が講演し、ユネスコ無形文化遺産に登録された和食の普及の必要性を強調。また川崎市の農業の可能性ついて「生産と消費が近く、140万人の胃袋がある。また有力で身近な食育の場にもなる」として、消費地の中にある都市農業の優位性を強調した。
また和光大学表現学部の倉方雅行教授は「農業とデザイン」について講演、明治大学農学部学生による農業体験などの報告があり、これらを元に意見交換を行った。なお、JAセレサ川崎の梶稔副組合長はあいさつで、「試験ほ場での新品種の研究、農業法人の育成、農機のレンタル、ほ場整備など、行政・大学と連携して新たな農業に挑戦したい」と、期待を込めた。
(写真)多様な連携を求めて
重要な記事
最新の記事
-
JA経営 経常利益18.5%減 2024年度上半期総合JA経営調査2025年3月10日
-
JA貯金残高 108兆2105億円 1月末 農林中金2025年3月10日
-
米価高騰の主因は食糧安保政策の不在【森島 賢・正義派の農政論】2025年3月10日
-
国産ジビエ認証施設に大分県「日田ジビエ工房」認証 農水省2025年3月10日
-
米価下がる見通し 関係者の判断 大幅増 米穀機構調査2025年3月10日
-
女性総合職 新卒採用40%以上を目標 農林中金2025年3月10日
-
廃棄されるゆら早生みかんを豊潤なジュースに フードロス減らしSDGs貢献 JAありだ(和歌山県)2025年3月10日
-
地元産ササニシキがパックご飯、大豆・りんご・たまねぎ・味噌が焼肉のタレに2025年3月10日
-
花き振興部会第36回総会を開く JA鶴岡2025年3月10日
-
本日10日は「魚の日」国産若うなぎ長焼きなど60商品を特別価格で販売 JAタウン2025年3月10日
-
温暖化に対応したミカンとアボカドの適地予測マップを開発 農研機構2025年3月10日
-
【人事異動】農中情報システム(株)(3月31日付、4月1日付)2025年3月10日
-
【今川直人・農協の核心】営農指導モデル2025年3月10日
-
作物病害の原因となる植物群落の結露と気象条件の関係を定量化 農研機構2025年3月10日
-
北海道にコメリパワー「恵庭店」3月21日に新規開店2025年3月10日
-
春の味覚を楽しむ 市内3つの農園でいちご狩り体験 福井県あわら市2025年3月10日
-
乙葉が登壇「さけるチーズの日」盛り上げる「さけるチーズフェス2025」大阪で初開催 雪印メグミルク2025年3月10日
-
お米ギフト「年貢米」オンラインストア限定で新発売 八代目儀兵衛2025年3月10日
-
福島県白河市 美味しくて自慢の農産品が東京に集結 販売会開催2025年3月10日
-
農機自動操舵システム「FJD AT2 Max農機自動操舵システム」販売開始2025年3月10日