養豚除き畜産の農業所得増加 酪農・肉用牛・養豚・養鶏経営統計2016年12月8日
農水省は、農業経営統計調査の酪農・肉用牛・養豚・採卵養鶏・ブロイラー養鶏経営の「27年個別経営の営類型別経営統計」をまとめた。養豚経営を除いて1経営体当たりの農業所得が増加している。
【酪農経営】
酪農経営(全国)の1経営体当たり農業粗収益は5313万円で、生乳生産量の増加および価格の上昇で前年よりも7.4%増加した。農業経営費は飼料費等の増加で3.5%増加し4259万円となった。この結果、農業所得は1054万円と前年よりも26.6%増加した。
なお、搾乳牛の飼養頭数は1経営体当たり44.2頭(前年比0.7%増)、生乳生産量は38万3915㎏(同1.5%増)、自営農業労働時間は6183時間(同1.7%減)となっている。
【肉用牛経営】
肉用牛経営(全国)のうち繁殖牛経営の1経営体当たり農業粗収益は、子牛価格上昇で前年より12.1%増加し1042万円、農業経営費が農機具費等の増加で同0.5%上昇し666万円となり、この結果農業所得は376万円と同41.1%増加した。
一方、肥育牛経営は、肥育牛価格の上昇で7240万円と同16.3%増加した。農業経営費が動物費の増加で7.9%増の5996万円となり、この結果、農業所得は1243万円と同85.2%の増加となった。
なお、繁殖牛の1経営体当たり飼養頭数は14.8頭(同5.7%増)、販売頭数は11頭(同0.0%)、自営農業労働時間は2936時間(同3.2%減)となっている。肥育牛では、飼養頭数が103.2頭(同4.0%減)、販売数量が65頭(同4.0%減)、自営農業労働時間は3895時間(同0.7%増)となっている。
【養豚経営】
養豚経営(全国)の1経営体当たり農業粗収益は7123万円で、肉豚価格の低下で前年より0.3%減少した。農業経営費は飼料費等の増加で同0.7%増の5774万円となり、農業所得は1349万円と前年より4.7%減少した。
1養豚経営体あたりの飼養頭数は988頭(同1.9%増)、肉豚販売頭数は1758頭(同0.5%増)、自営農業労働時間は5627時間(同0.4%増)となっている。
【採卵養鶏経営】
採卵養鶏経営(全国)の1経営体当たり農業粗収益は、5657万円と鶏卵生産量の増加と価格の上昇で同10.5%増加。農業経営費も飼料費等の増加で5000万円と同8.3%増加したが、農業所得は同30.5%増の657万円となった。
1経営体当たりの飼養羽数は1万4578羽(同2.3%増)、鶏卵生産量は24万7843㎏(同9.7%増)、自営農業労働時間は7378時間(同2.9%増)となっている。
【ブロイラー養鶏経営】
ブロイラー養鶏1経営体当たりの農業粗収益は販売羽数の増加などで、前年よりも6.4%増の1億1827万円となった。農業経営費は飼料費等の増加で同4.9%増の1億791億円となったが、農業所得は同25.4%増の1036万円となった。
1経営体当たりの販売羽数は22万8668羽(同4.0%増)、自営農業労働時間は5296時間(同4.4%増)となっている。
重要な記事
最新の記事
-
「故郷」を後にする老人のつぶやき【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第330回2025年2月27日
-
「米5kgはお茶碗76杯分」小売店向け訴求POPデータに新デザイン アサヒパック2025年2月27日
-
北洋銀行と農業融資分野におけるCDS基本契約締結 日本公庫2025年2月27日
-
藤沢の配送センターで地域交流イベント開催 パルシステム神奈川2025年2月27日
-
東日本大震災 被災地ゆかりのゲストが語るオンラインイベント開催 パルシステム東京2025年2月27日
-
都会の子どもにニッポン農業を発信「ファーマーズ&キッズフェスタ2025」に出展 ぐるなび2025年2月27日
-
鳥インフル 米アリゾナ州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2025年2月27日
-
長崎県・五島列島「ごと芋」日本さつまいもサミットで大会初の殿堂入り2025年2月27日
-
地産全消「野菜生活100 瀬戸内柑橘ミックス」新発売 カゴメ2025年2月27日
-
宮崎牛の価値を高めるブランディング戦略とは『畜産王国みやざき』2025年2月27日
-
ユニフォームデザイン初採用『「お〜いお茶」大谷翔平ボトル』3月3日から販売 伊藤園2025年2月27日
-
チョウセンミネバリは最終氷期の生き残りか 見過ごされてきた樹木の生態に迫る 森林総研2025年2月27日
-
JAL機内サービスの味再現「ハッピーターン オニオンコンソメスープ風味」発売2025年2月27日
-
CDP2024「気候変動」で「B」、「水セキュリティ」で「A」評価 デンカ2025年2月27日
-
2025年度「世界最高米」原料玄米が決定 長野県、岐阜県から4品を認定 東洋ライス2025年2月27日
-
「産直ドミノ基金®アワード 2024」受賞 農林水支援6団体が決定 ドミノ・ピザ2025年2月27日
-
主食用米 増産傾向に需給緩和懸念 卸・実需はひっ迫懸念「しっかり作って」 意見交換会2025年2月26日
-
【特殊報】きゅうりにCABYV 府内で初めて確認 大阪府2025年2月26日
-
日本の未来拓く青年農業者に期待 千葉大学 横手幸太郎学長インタビュー2025年2月26日
-
高齢・過疎化する団地の課題解決策を議論 東京・多摩ニュータウンの「ネコサポステーション」で研修 JA全中教育部・ミライ共創プロジェクト(1)2025年2月26日