東日本大震災から6年。事業・活動を通し支援継続 全国の生協2017年3月10日
日本生協連と全国の生協は、2011年の東日本大震災発生以降、被災地の復興支援活動を継続しているが、その直近の状況を含め、復興支援活動の一部をこのほどまとめた。
◆福島の子ども保養プロジェクト「コヨット!」
福島県生協連では、日本ユニセフ協会などと協力し、2011年5月から、福島の子どもたちの健やかな成長を支援する「福島の子ども保養プロジェクト(コヨット!)」に取り組んでいる。このプロジェクトは、福島の子どもたちが外で思い切り遊べる保養企画であると同時に、保護者が日常から離れてストレスを解消したり、さまざまな人たちと触れ合う機会を設けることを目的に開催されている。
2016年度は、2016年12月末現在62企画が実施され、1948人が参加。また、全国各地で福島の子どもたちを受入れる「県外受入企画」が15企画開催され、384人が参加した。
詳細はこちら⇒http://fukushimakenren.sakura.ne.jp/
このプロジェクトは2017年度も継続する。
◆組合員・職員による仮設住宅での「サロン活動」の継続
被災地(岩手・宮城・福島)の生協では、被
災地へのバスボランティアや、被災者のリフレッシュツアーなどさまざまな活動に取り組んでいる。特に、仮設住宅などで暮らす人たちのふれあいの場づくりとして「サロン活動」や「ふれあい喫茶」の開催などを継続。2016年度は被災地3生協(いわて生協、みやぎ生協、コープふくしま)合わせて631回開催し、延べ9530人が参加。全国の生協から贈られた、各地の銘菓も楽しんでいる。
◆「忘れない・続ける・つながる」~被災地視察を継続開催
全国各地の生協組合員や職員が、岩手・宮城・福島の被災地を訪れ、復興の現状を見て、被災者と交流し、それを地元に戻って多くの組合員に伝えることで支援活動を継続する「被災地視察」に取り組んでいる。中でもコープふくしまでは、原発事故避難対象地域の視察や仮設住宅で暮らす人たちと交流する「受け入れ企画」を2016年度は17生協28回、全国各地の生協に出向いて行う「福島報告会」を9生協12回開催した。
◆買って支える―被災地の商品利用で地域経済復興を応援
被災地の農水産物や加工品を取り扱うことで、被災地の産業復興を応援。みやぎ生協では2011年に県内の生産者・食品製造業者・流通業者などが参加する「食のみやぎ復興ネットワーク」を設立し、地元産食材を使用した商品開発・販売を行っている。
地域経済の活性化を目的に2015年11月に発売を開始した復興支援商品「古今東北」の利用高は、東北の生協をはじめ、全国の生協にまで拡大し、年間6億円を販売する規模になった。
◆地元の雇用創出も―岩手県野田村「バイオマス発電事業」の稼働
いわて生協、みやぎ生協、コープ東北サンネット事業連合と日本生協連の4者が一部出資をしている「(株)野田バイオパワーJP」が運営する「野田バイオマス発電所」が2016年8月から本稼働を開始。津波被害を受けた岩手県野田村にバイオマス発電所を建設しており、野田村の協力のもと、村の復興整備計画に位置づけられている。再生可能エネルギーの普及だけでなく、地元の雇用の創出にもつながっている。
日本生協連の電力子会社である「株式会社地球クラブ」(2014年6月設立)がこの電力の一部を調達し、地元のいわて生協をはじめ、東北地方などの事業所・店舗・宅配センターへ供給している。
◆募金の取り組み
日本生協連と全国の生協では、2011年度の義援金に続き、2015年度まで「くらし応援募金」に取り組み、「義援金」(2011年度):約35億円「くらし応援募金」:累計約7億円、2016年度からは、被災地の生協が主体の「くらし・地域復興支援募金」として継続している。引き続き前述の「福島のこども保養プロジェクト」や、被災地の生協のボランティア活動に活用している。
重要な記事
最新の記事
-
作物病害の原因となる植物群落の結露と気象条件の関係を定量化 農研機構2025年3月10日
-
JA経営 経常利益18.5%減 2024年度上半期総合JA経営調査2025年3月10日
-
JA貯金残高 108兆2105億円 1月末 農林中金2025年3月10日
-
米価高騰の主因は食糧安保政策の不在【森島 賢・正義派の農政論】2025年3月10日
-
国産ジビエ認証施設に大分県「日田ジビエ工房」認証 農水省2025年3月10日
-
米価下がる見通し 関係者の判断 大幅増 米穀機構調査2025年3月10日
-
廃棄されるゆら早生みかんを豊潤なジュースに フードロス減らしSDGs貢献 JAありだ(和歌山県)2025年3月10日
-
地元産ササニシキがパックご飯、大豆・りんご・たまねぎ・味噌が焼肉のタレに2025年3月10日
-
花き振興部会第36回総会を開く JA鶴岡2025年3月10日
-
本日10日は「魚の日」国産若うなぎ長焼きなど60商品を特別価格で販売 JAタウン2025年3月10日
-
温暖化に対応したミカンとアボカドの適地予測マップを開発 農研機構2025年3月10日
-
【人事異動】農中情報システム(株)(3月31日付、4月1日付)2025年3月10日
-
【今川直人・農協の核心】営農指導モデル2025年3月10日
-
北海道にコメリパワー「恵庭店」3月21日に新規開店2025年3月10日
-
春の味覚を楽しむ 市内3つの農園でいちご狩り体験 福井県あわら市2025年3月10日
-
乙葉が登壇「さけるチーズの日」盛り上げる「さけるチーズフェス2025」大阪で初開催 雪印メグミルク2025年3月10日
-
お米ギフト「年貢米」オンラインストア限定で新発売 八代目儀兵衛2025年3月10日
-
福島県白河市 美味しくて自慢の農産品が東京に集結 販売会開催2025年3月10日
-
農機自動操舵システム「FJD AT2 Max農機自動操舵システム」販売開始2025年3月10日
-
日本の食をデザインの力で世界へ届ける「農業デザインチャレンジ 2025」開催2025年3月10日